カテゴリー : 自然現象

ブログ内検索
 

とある林縁の冬を迎える前の様子

久しぶりに上の写真の場所に行ってきた。この場所はどこかというと、今年の5月に森林の事を学ぶきっかけになったところで、ノアザミがたくさん自生している。アザミの群生を探しに広葉樹の林の林床へ冒頭の写真を見直すと、5月の綺麗さはないけれども、林縁をよくよく見てみると、とても大きなロゼット葉がたくさんいた。この葉の鋸歯の激しさやトゲの量は間違いなくノアザミだ。この時期にしては大きすぎやしないか!ということでノアザミの事を検索して...

 

ブナ科の風媒花の木々

前回の若山神社のシイ林を囲むようにカシ林の記事で、シイとカシが棲み分けしているという内容を記載した。この棲み分けというのが、ブナ科の木の種子と果実の大きさが意味するものの記事で作成したイメージそのものだった。これらの内容に新たな知見を加えてみる。※コナラ属のクヌギの花ブナ科の木には風媒花と虫媒花があり、名古屋大学出版会から出版されている広木詔三著 森林の系統生態学 -ブナ科を中心にを参考に整理すると、赤枠で囲った...

 

若山神社のシイ林を囲むようにカシ林

なぜそこにブナがいる?の記事までで、ブナ科の木の植生が徐々に見えるようになった気がしている。本当にほんの少しだけどね。この流れを踏まえ、再び、若山神社のシイ林について触れてみる。神社の境内の端にある道を歩いている時、ツブラジイのドングリの中にカシのドングリが混じっている事が目に付く。カシのドングリは境内の中心あたりで見かけることはない。ここで境内に記載されている内容を持ち出すと、/****************...

 

なぜそこにブナがいる?

前回のブナを探しに大阪北部の妙見山への記事で、ブナの堅果を見に大阪北部の妙見山へ行った内容を記載した。ブナ林に到着して、真っ先に気になるのが、ブナ林は何故ここにしかないのか?だろうか。ブナの環境は夏緑林であるため、大阪では標高が600m以上の山でなければならない。それであれば、私が住んでいる高槻にもポンポン山という条件を満たす山はあるが、そこにはブナ林はないらしい。枕状溶岩の空隙にはゼオライトが充填されているこの理由として、妙高山が標高600m付近でブナが生息...

 

緑地の林縁の木々たち

ここは芥川緑地と呼ばれる場所の端の方。人為的に切り開かれたであろう広場の前の林の縁に当たる場所。芥川緑地/高槻市ホームページこの写真を眺めると、背が高くて色の薄い葉の木と、その木の間に位置するように葉の色の濃い低い木がある。前者の葉の色の薄い木はアベマキで、後者の葉の色の濃い木は何らかのカシであるらしい。※近所の博物館でこの場所にクヌギがない(もしくは非常に少ない)ことは確認済みブナ科の系統を見るこの場所は林縁に位置し、...

 

ブナ科の木の種子と果実の大きさが意味するもの

前回に引き続き、名古屋大学出版会から出版されている広木詔三著 森林の系統生態学 -ブナ科を中心にの話。この本はページ数が多くて読み始めるのを躊躇するけれども、わかりやすいのでサクサク進む。ブナ科の各種のドングリの形状と葉の形が頭に入っていると更に読みやすい。という本の感想はここまでにしておいて、種子と果実の大きさが意味するものというテーマが興味深い。広義の意味でのドングリで話を進めると、丸いドングリといってもクヌギとは限らない大きなドングリといえば、アベマ...

 

林縁のアザミたちは花を林の外に向ける

林縁(写真の反対側は渓谷)にて、渓谷に関して→摂津峡のホルンフェルス写真の矢印のように湾曲したアザミを見た。アザミの咲き方いろいろ冒頭の写真の周辺にはアザミが数株あったのだけれども、どれも同じ方向(写真背面の川)を向いていた。どうやら頂点の重みで湾曲してしまうようだ。湾曲の向きは光屈性の影響を受けているのだろう。イネの秀品率を高める為に不定根に着目する光屈性であれば、冒頭の写真の奥は暗い森で、写真手前の方が常に明るくなるので、す...

 

若山神社のシイ林

ベニテングダケの毒性の記事まででわかる通り、森林を学ぶ為にブナ科の木の事を学んでいる。京都大学学術出版会から出版されている原 正利著 どんぐりの生物学 ブナ科植物の多様性と適応戦略によると、日本にはブナ科の木が22種1亜種3変種(品種、雑種は除く)あるらしく、属で分類するとブナ属、マテバシイ属、シイ属、クリ属とコナラ属があるらしい。関西の町周辺の雑木林でよく見かけるコナラ、クヌギやシラカシはコナラ属に分類される。※コナラとクヌギはコナラ亜属でシラカシはアカガシ亜属...

 

森を学ぶ為にブナ科の木々を学ぶ

森や林を学ぶ上で、ブナ科の木の理解は欠かせないそうだ。日本の森や林を構成する植物種において、ブナ科の存在感というのが非常に大きい事からであるらしい。ブナ科といえば堅果なので、この堅い果実が森の生態で優先になるための要因なのだろうか?この疑問に対して、京都大学学術出版会から出版されている原 正利著 どんぐりの生物学 ブナ科植物の多様性と適応戦略という本に興味深い記載があった。この本には森林の生態におけるブナ科の優位性は外生菌根菌によるものである可能性...

 

ドングリたちの休眠性

京都大学学術出版会から出版されている原 正利著 どんぐりの生物学 ブナ科植物の多様性と適応戦略という本を読みつつ、近所のブナ科の多そうな場所に訪れる日々を過ごしている。ドングリについて丁寧に説明が記述されているので、改めてわかる事が非常に多い。例えば、ドングリはタネというイメージが多いけれども、ドングリの部分の名称が堅果になっていて、実はタネの周りに非常に薄い果実の層があるとか。本の内容とは順がずれるが、木の種類を特定する上でのヒントがたくさんあるので、そ...

 

落葉高木の下のドングリたち

森を抜けるように整備された道路の横(森の端)にある高木に近づいてみると、落ち葉が堆積していて、落ち葉の上に丸いドングリが落ちていた。写真右下の落ち葉にアベマキの特徴があるので、このドングリもアベマキかな?と予想する。丸いドングリといってもクヌギとは限らないこのドングリの下の落ち葉をほんの少し掘ってみると、発芽しかかっていたドングリがあった。ドングリの先端のとんがったところから出ているのは根であるので、上の写真の白い箇所もおそらく根で...

 

ヒメトビウンカの越冬からウンカの防除を考える

高槻某所の水田で坪枯れを見た今年の稲作は全国的にウンカによる被害がひどかったそうだ。ひどいところでは面積の9割がやられた田もあるそうだ。観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうですウンカには色々な種類がいて、話題に挙がりやすいのはトビイロウンカだけれども、トビイロウンカは大陸から季節風にのってやってくる。今の所、トビイロウンカは日本では越冬できないとされる。トビイロウンカの他にヒメトビウンカという昆虫もいて、このウンカもトビイロウン...

 

水稲害虫の天敵のこと

前回の冬期灌水有機栽培水田でトビイロウンカの被害が増えた報告から得られることの記事で、冬期灌水といった環境保全型の稲作であっても、環境条件によって急速に肥料成分が効くような状態になってしまうと、昆虫による食害被害が極端に増加するということがわかった。農薬で被害を抑えようにも、厄介な昆虫はすでに抵抗性を持っているわけで、農薬で抑えようとすればする程、農薬の使用量が増えるのに対して、天敵にも影響を与えるので被害は増加し続ける。「○○の時期には△△の農薬を撒きましょう」という慣習的な栽...

 

稲作の虫害防除の今後を考える

※上の写真は過去のイネの写真植物の毛水田ではそろそろ稲穂を形成する時期になる。稲穂の時期といえば、カメムシによる被害(斑点米)の低減の為の殺虫剤の散布がある。使用されている殺虫剤を見ると、ネオニコチノイドが頻繁に目に付く。ネオニコチノイドは植物体で浸透移行性があり、少量で長く効きつつ、人体には比較的影響が少ないとされる殺虫剤で重宝されているが、※人体の脳発達に影響を与える可能性があるという報告もある農薬ネオニコチノイドの曝露による哺乳類の脳発達への影響—自閉症...

 

ヒルガオの雄しべの下で

ヒルガオを探していた。住んでいる町でやっとヒルガオが自生しているところを見つけた。ヒルガオかコヒルガオ、それともその間の子なのかはわからないが、どのヒルガオも探すきっかけになったある予想の条件に合致しているので、早速近づいて観察してみることにする。おや、花の筒の箇所に何かいる。腹部に毛が生えているし、コハナバチか?小さなマメ科の花と小さなハナバチ脚に花粉を付けている。コハナバチがいた事で、なんとかこのハチを撮影しようと意識して、当初...

 

日差しの強い芝生でキノコが生えた

梅雨といえばカビが生えるというイメージがある。人があまり歩かないけれども、定期的に管理されている芝生にて、キノコの子実体がポツポツと生えていた。これがフェアリーテイルだかわからないが、きっとこれらのキノコは土の中で繋がっているのだろう。梅雨の時期のキノコたちこれらのキノコは周辺の草にとって良いことをもたらすのだろうか?もしくは競合するのだろうか?キノコのことをもっと知れれば、得られることが多くなるはず。ということで調べてみることにし...

 

キノコが老木を攻める

例年にない大雨が続く今日この頃人にとっては雨が振り続けることは有益ではないことが多い。そんな日が続く中、朽ちかかっている木の幹にて木の割れ目からキノコが生えている。キノコにとっては連日の長雨に因る高湿気は心地が良いはず。大雨で落ちる枝が多い季節でもあるので、まさに今こそがキノコによって木が朽ちて土ができる時期なのかもしれないなとこのキノコを見てそう思った。紅葉の落ち葉が土に還るこのキノコは老木のとどめを刺しに行っているように見える。

 

昆虫にとってのメラニン合成

JackLotusさんによる写真ACからの写真褐色のバッタの記事で褐色の色素はメラニンに因るものでありそうだという内容を記載した。他のバッタの話題だけれども、トノサマバッタにおいて、群生相(高密度飼育)で黒っぽく、つまりはメラニンが合成されているそうだ。メラニンといえば人体では有害な紫外線から肌を守る役割がある。低温研ニュース 2000年2月 No.9 - 北海道大学低温科学研究所のページに拠ると、昆虫におけるメラニン合成はカビやバクテリアに対する生体防御機構の一つである...

 

ハナカマキリのピンク色の色素は何?

前回の褐色のバッタの記事まででバッタの色素を見てきた。バッタの緑色はヘムを分解したビリン系色素に因るもので、ビリン - Wikipedia褐色はメラニンに因るものでありそうだ。メラニン - Wikipediaここで本題に戻り、花に擬態するカマキリ(バッタ目)がいて、それらの色素は一体何なのだろう?という疑問にふれる。※掲載できる写真がないので、気になる方はランカマキリで検索してみてください。ハナカマキリ - Wikipedia...

 

褐色のバッタ

草むらで生きる緑色の昆虫たちの続き草むらでバッタやカマキリを探すと、緑色の個体やJackLotusさんによる写真ACからの写真褐色の個体を見かける。草むらであれば緑色が保護色になり、秋に近づき、夏草が枯れ始めた頃になると褐色が保護色となる。この褐色のバッタの色素は何だろう?ということで調べてみることにした。上記のバッタとは異なる内容だけれども、ヒントとしてトノサマバッタの群生相について記載されているものを持ち出してみる。群生相というのは、バッタ...

 

草むらで生きる緑色の昆虫たち

先日、大阪の箕面にある箕面公園昆虫館に行った時、ピンク色のハナカマキリを見た。長い進化の歴史において、なぜこんなにも花に似ているカマキリが誕生したのだろう?と改めて思った。ハナカマキリ - Wikipediaよく言われるのが、カマキリは花に似ている方が捕食対象の昆虫が寄ってきて生存競争で有利だったからというものだけれども、こんなにも都合よくピンク色になるのもなのか?小さなマメ科の花と小さなハナバチの記事で草むらに行ったことを記載した。上記の記事ではコハ...

 

乳酸菌が合成するカロテノイド

カロテノイドの先にあるものまでの記事で植物においてのカロテノイドの生合成とカロテノイドの代謝産物についてを見た。人体において、カロテノイドの摂取後の効果で有名なものはUser:Slashme - Drawn in BKchem, perl, inkscape, vim, パブリック・ドメイン, リンクによるβ-カロテン - WikipediaNEUROtiker (talk) - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによるβ-カロテンから...

 

レンゲ米の水田に集まる昆虫たち

高槻の清水地区のレンゲ米の水田の田起こしの記事で、レンゲ米をされている方の田を見た。この田はいつも通っている道にあるので、通る度に経過を見ている。先日、この田で入水して田植えをしていたので、水の濁り具合やプランクトンの増殖具合を見ていた。春の入水後に緑藻が繁茂した周辺には田がいくつもあるので、大きく目立っていた違いが、おそらく動物性プランクトンだろうけれども、茶色いもやが一気に広がったこととその後の浮草の発生で、浮草の上にハエが集まっていた。浮...

 

ハナバチはサクラの葉に蜜があることをどのように知っていくのだろうか?

前回の新緑のサクラの木の周りをハナバチが飛び回るの記事で、ハナバチがサクラの花外蜜腺付近に口吻を刺しているところを紹介した。ハナバチが花外蜜腺を利用しているか?はこの写真からでは確定できないけれども、ミツバチ研究の報告に花外蜜腺を利用しているという記述があったので、ハナバチは花外蜜腺を利用しているということで話を進める。ここで一つ気になったことが、花外蜜腺を一つの花の器官と見立てた時、葉が緑色の大きな花弁のような振る舞いをすることになる。話はミツバチを中心にして進...

 

ミツバチ問題と稲作

アザミのタネを撒いて、キレイなチョウを集めたいの記事でも記載したミツバチ問題を引き続き調べていたら、夏季に北日本水田地帯で発生が見られる巣箱周辺でのミツバチへい死の原因について | 農研機構という研究報告にたどり着いた。この研究報告に触れる前にいくつか整理しておくと、ミツバチがなぜ花蜜のないイネがたくさん植わっている水田に訪れるの?という疑問が生じてくる。ミツバチは花から花蜜を集めるけれども、花蜜を作らないイネのような花からは花粉を...

 

アザミのタネを撒いて、キレイなチョウを集めたい

住んでいるところのすぐ横に山があって、そこの林床にアザミが咲いている。アザミの群生を探しに広葉樹の林の林床へタネが欲しくて、定期的にここのアザミの群生を確認しに行っている。アザミは主要蜜源としてのアザミの記事で記載した通り、・北海道における主要蜜源の一つで、養蜂においてレンゲと同様に草本類で山に植林せずとも蜜源を確保できる。・サクラの花が散って蜜源が減る5〜7月に開花する。 →主要蜜源のレンゲの開花後がアザミの開花の時期・キク科で丈夫なイメージとい...

 

生ゴミ入れている土表面に粘液がたくさん

引っ越してきてからずっと生ゴミを入れ続けている箇所がある。土に生ゴミを埋めるという日課実体顕微鏡で土と混ぜたベントナイトを見る暖かくなってきてダンゴムシが動き出し、穴を掘って生ゴミを入れたところはだいたい1週間もあれば、だいたい土と馴染んでいる。※魚の骨や卵の殻は残り続ける。臭いも残る他にも様々な土壌の生き物らが活発になりだしてきて、土表面にキラキラとした粘液らしき線が見える。これはナメクジの通った痕か?この粘液のパターンをいくつか...

 

シャガの花に昆虫が集まる

花がたくさん咲いたということは?に引き続き、身近にある花に目を向ける。近所の山道でシャガの花が咲いていた。写真が撮れなくて残念だけれども、ハチかアブらしき昆虫が花に集まっていた。この花がどんな構造なのか?近寄ってマジマジと見てみることにした。シャガはアヤメ科アヤメ属の多年草で、城南宮のアヤメ斜め上から見るとこんな感じ。どうやら矢印の個所に蕊と花蜜があるっぽい。更に詳しく見てみると、中心にあるひらひらとした花弁...

 

米ぬかから学ぶ土のこと

ドンピエロさんによる写真ACからの写真味噌の熟成の過程から土の形成のヒントがあるはずの続き前回の記事では味噌の熟成中に常温にも関わらず速やかにメイラード反応が起こっている。メイラード反応といえば、土の形成における腐植の生成に関与している反応で、味噌の熟成を参考にすれば土の形成の重要な部分が見えてくるかもという内容を記載した。合わせて、ポリフェノール量の多い黒大豆では味噌の熟成が難しいという内容から、ポリフェノールもメイラード反応に影響を与えているのでは?と追記を加えた。味噌の熟成と...

 

花とミツバチの共進化と報酬

リズム727さんによる写真ACからの写真植物学に触れると必ずどこかで一度は見るであろう虫媒花と報酬の話。植物はミツバチ等の昆虫を花の模様や香りで引き付け、花にある蜜を吸わせる際に体に花粉を付着させ、他の花へと花粉を運んでもらう。photolandさんによる写真ACからの写真ミツバチの飛距離はどれ程?で触れたが、体重が90mgのミツバチは40mgの蜜を体内に入れることが出来る。ここで相当極端な例えを挙げて考えてみる。例えば、一つの花が一日に合成する花蜜の...

 

吉野川で緑泥片岩探し

前回の大歩危の三名含礫片岩の記事で徳島県の大歩危峡に訪れたことを紹介した。大歩危を訪れた理由はJAの栽培の指導書に2:1:1型粘土鉱物(クロライト:緑泥石)が栽培にとって有効であると記載されていたことで、緑泥石で有名な箇所を探していたら、吉野川の緑泥片岩が該当したので、実際に見てみたいということだった。緑泥石という名の粘土鉱物ここで大歩危という地名をしっかりと見てみると、歩くのが危ないと書いて歩危(ぼけ)と読むが、大股で歩くと危ないというのが一説にあるらしい。歩くのが危ないと...

 

生命の誕生と粘土鉱物

前回のホルモース反応の記事で単純な構造のホルマリン(ホルムアルデヒド)溶液に触媒を加えると自然発生する反応によって炭素数が5の糖が生成される反応に触れた。この時の触媒は水酸化カルシウム(消石灰)であった。この話を見た時にふと思い出したことがある。そういえば、粘土鉱物は触媒として働いて、何らかの物質の合成に関与していたなと。というわけで、粘土鉱物が触媒として関与して有機物を合成している事例がないか?検索してみることにした。橋爪秀夫著 粘土基礎講座Ⅰ- 生命の誕生と粘土 - 粘...

 

ショウジョウバエが集まる土

前回の実体顕微鏡で土と混ぜたベントナイトを見るの記事までで庭の土に生ゴミを混ぜて、生ゴミの上に2:1型粘土鉱物であるベントナイトをふりかけ、しばらくしてから土を採取して実体顕微鏡で見たのが上の写真になる。緑泥石という名の粘土鉱物話は少しさかのぼって、科学の発展の中心にはショウジョウバエの記事で生ゴミを埋めたところにショウジョウバエが集まっていたという内容を紹介した。このショウジョウバエだけれども、餌は熟した果物類や樹液およびそこに生育する天然の酵母であるら...

 

石灰岩の成り立ちから石灰性暗赤色土を考える

石灰岩はどう出来る?続成作用の続き石灰性暗赤色土を理解するためにはおそらく石灰岩の知識が必要。そうであれば、プレートテクトニクスの海のプレート(右側の青の方)のずっと右側のプレートが出来る場所に視点を移す必要があるはず。プレートが出来る場所といえばハワイ辺りになるらしい。プルームテクトニクス - Wikipedia火山の噴火の種類でハワイ式噴火というものがある。粘性がとても低くドロっとした溶岩が流れるように移動するものら...

 

乳酸菌の培養の知見を堆肥製造の知見に活かせるか?

Arancioさんによる写真ACからの写真前回、ライ麦パンのパン種であるサワードウについて触れた。HiCさんによる写真ACからの写真 ※写真はドライイーストサワードウはイースト + 乳酸菌で乳酸菌はライ麦の実に自生している菌を培養するそうだ。乳酸菌の培養の話題で乳酸菌はちょっと贅沢な細菌らしく、培養には糖類やアミノ酸以外にビタミン等も意識する必要がある。ふと堆肥として微生物を活用する時、ビタミンを意識するといった話題を見たことがないなと思った。学生...

 

パンから得られる知見を堆肥製造に活かせるか?

パン生地に脱脂粉乳でクラストカラーの改善の記事ではなたれ君さんによる写真ACからの写真パンのクラストの綺麗な褐色はメイラード反応とキャラメル反応に依るもので、メイラード反応は乳糖や乳タンパクを加えるとメイラード反応の温度帯が低くなるらしいという内容を記載した。合わせて文中で腐植酸はメイラード反応と紅茶の製造の話題の際に挙がった酵素的褐変に依るものが主らしいと内容も記載した。酵素的褐変は常温で進行するとして、紅茶の製造は酵素的褐変を活用するアルミニウ...

 

ブルーチーズ用のアオカビの増殖はパンを利用する

ブルーチーズで得られる知見から農薬の使用量削減を探るまでの記事でブルーチーズの製造に栽培の殺虫剤や殺菌剤の削減のヒントが詰まっているかもしれないという内容を記載した。ブルーチーズは乳酸菌等で乳を発酵した後、アオカビ胞子を添加して熟成させるチーズである。アオカビ胞子を添加させるということは、事前に何らかの培地、もしくはカビが得意とする環境にチーズを置いて追熟するという過程があるはず。というわけで世界三大ブルーチーズであるロックフォールの製造について見てみることにする。/...

 

ペニシリウム・ロックフォルティとラウリン酸と菌根菌

APUPUさんによる写真ACからの写真殺菌剤を使用すると虫による食害被害が増加するの記事でとある植物に対して殺菌剤を使用すると、AM菌に影響を与え、植食性昆虫の被害が増加するという内容を紹介した。殺菌剤 (農薬その他)の一覧#有機硫黄系AM菌といえば、椰子の実の脂肪酸と菌根菌の記事で脂肪酸のラウリン酸によって成長が活発になったという研究報告を紹介した。ラウリン酸は動物、植物ともに普遍的にある脂肪酸らしいけれども、ナタネ油かすに含まれる脂肪酸は何か?の記事で植物の種類や...

 

殺菌剤を使用すると虫による食害被害が増加する

前回の氷核活性細菌によって昆虫の耐寒性が減るという記事で、昆虫が葉を食す際、葉の表面にいる細菌を一緒に摂取すると、体液の凍る温度が上昇して耐寒性が減るという現象があることを記載した。この内容を見て頭に浮かぶこととして、作物の栽培において、APUPUさんによる写真ACからの写真殺菌剤を使用することで虫による食害が増えることに繋がるのではないかと。この内容に関して興味深い話があったので紹介する。西田 貴明 特集2 ミクロな世界からの新展開 アーバスキュ...

 

曽爾高原はススキの連作障害に困らなかったのだろうか?

曽爾高原のススキたちが土とは何か?を教えてくれる曽爾高原のススキを見ていて、栽培に関与する者であれば不思議に思うことがある。ススキの需要が減って一時期はスギの山になったことがあるらしいけれども、スギの期間を除いたとしても、古典のレベルの時代からずっとススキを育てていた。ススキの連作障害問題に困ったことはないのか?ということ連作障害といえば養分に依るものと特定の病原性微生物が増加するものに依るものがあるけれども、古典の時代からの連作であればどちらの問題も発生して...

 

曽爾三山を含む室生火山群の柱状節理

ススキの名所の曽爾高原の記事で、曽爾高原のススキは毎年の初春に行われる山焼きによって、草原から森になることを阻止して草原の景観を維持していると記載した。栽培者の間で言われる良い土の表現に森の土というものがあるけれども、森になれない草原の土とはどのようなものなのか?とその前に、曽爾高原の地形について見てみることにする。はじめに知見を辿れる重要な特徴物として写真の左側にある倶留尊山(くろそやま)がある。倶留尊山は約1500万...

 

落ち葉の下のワラジムシ

東海大学出版 耐性の昆虫学の6章で昆虫ではないが、ワラジムシの冬越しと積雪という話題があった。ワラジムシというのはダンゴムシをより平べったくした足の多い節足動物だ。刈草の下に大量のワラジムシたちこの本では積雪の多い北海道において、積雪の下のワラジムシは雪の下であろうとも摂食を続けている可能性があるそうだ。雪の下は0℃前後の温度であるため、節足動物であれば活動を止めるような気がする温度帯でも活動を続けている可能性があるというのは驚きだ。この内容を読んでふ...

 

食害虫防除としての草生栽培の可能性を探る

チョウ目昆虫の幼虫の休眠の記事までで昆虫の事を色々と見てきて思ったことがある。それは前にも触れた草生栽培の食害虫の防除の可能性だ。草生栽培は課題を明確化するかもしれない地域のお年寄り達は畑に草を生やしたら虫が多くなるから畑を綺麗にしておけというけれども、虫に対する防除というのは株を健康に育てた上で抵抗性誘導することだ。周辺の畑が抵抗性誘導をしていたとしたら、腕の無い栽培者の畑が集中砲火を食らうわけで技術力がないことが露呈される。病害虫の予防は御早め...

 

チョウ目昆虫の幼虫の休眠

寒い冬がある日本において、休眠によって越冬している昆虫が多いらしい。休眠している昆虫を無理やり起こしたら、おそらく死に至るだろう。というわけで休眠について分かっていることを調べてみることにした。昆虫と休眠で検索してみたところ、神村 学 チョウ目昆虫の幼虫休眠機構 蚕糸・昆虫バイオテック84(2)、127-133(2015)という特集に行き着いた。特集に触れる前に事前にホルモンについて復習しておくと、完全変態のチョウ目の幼虫には幼若ホルモン(JH)と脱皮ホルモン(エ...

 

植物エクジソンを求めて

ハイハイさんによる写真ACからの写真前回の脱皮ホルモン由来の殺虫剤の記事で、幼虫の成長には幼若ホルモン(JH)と脱皮ホルモン(エグジソン)が関与していて、これらのホルモンの相対的な濃度によって脱皮をするか蛹になるかが決まるらしい。この仕組みを上手く活用して異常脱皮を誘導して死に至らしめる殺虫剤がある。By コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、Ayacopだと推定されます(著作権の主張に基づく) - コンピュータが読み取れる情報は提供されていませ...

 

成虫で休眠する甲虫は土壌で何をしているのか?

昆虫の更なる理解を求め、東海大学出版から販売されている耐性の昆虫学という本を読んでいる。この本を読んでいると、昆虫はとても強く、そしてわからないだらけだということを痛感する。耐性獲得の速さから栽培で殺虫剤を使用するという選択は実はとんでもない負債を背負うのではないか?と思えてくる。この手の話は後日にしておいて、コガタルリハムシという甲虫で興味深い話があったので紹介する。この昆虫はタデ科の草の活躍タデ科のギシギシ(スイバの仲間)を...

 

昆虫の口は複雑だ

河出書房新社から出版された昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略上記の本の文中で印象に残った話がある。人を含む大半の動物では、食べ物を食べる時、口から入れて上下運動の咀嚼と舌の運動で食べ物を移動することしか出来ない。それと比較して、昆虫というのは頭部にある上顎と下顎が種毎に高度に発達していて、蝶や蚊のようにストローで何かを吸ったり、バッタのように牙のような顎で横方向に砕きつつ、縦方向でも咀嚼出来るといった複雑な動きをすることができる。と...

 

年々勢いが増すと予想される台風に対して出来ることはあるか?

何年前だったか、農研機構の研究報告会の案内がきて参加してみた時の事、米の育種(品種改良)の話題で、温暖化により米の秀品率が落ちると予想される為、高温耐性のイネの品種の開発が急務という報告があった。この話は高温耐性だけで話が終わらず、台風の被害の軽減の話題にも繋がっていった。演者は気象学は専門ではないということを添えた上で、izu3さんによる写真ACからの写真今後の台風は年々数が減る代わりに一つずつの台風は大型化する為、台風軽減の対策は急務であると報告していた。...

 

グリーンタフはどこにある?

シリケイトメルト内の水による反応までの記事でグリーンタフの形成に関連する現象を見てきた。粘土鉱物の話題になると時々聞かれることとして、秋田で採掘できる粘土鉱物が土壌改良効果が高いという話題が挙がる。昨日の記事までを参考にすると、各地のグリーンタフの肥料としての質を判断できるようになったかもしれない。現時点での知識で秋田で採掘できる粘土鉱物を判断してみよう。…とその前に、そもそも日本列島でグリーンタフ(Green Tuff)が分布しているところはどこ...

 

シリケイトメルト内の水による反応

粘土鉱物が出来る場所までの記事で、流紋岩質の凝灰岩で熱水変質作用によって珪酸塩鉱物が粘土鉱物になるまでを見てきた。100℃以上の熱水(主に水素イオン)によって変成が進むことがわかった。もう少し深堀したいと熱水変質作用周辺を調べていたら、今までのテーマからは離れているけれども、シリケイトメルトという用語とメルト中の水についての論文に行き着いた。奥村聡 シリケイトメルト中の水の拡散 - 岩石鉱物科学 35, 119-125, 2006ちなみにメルトというのは溶...


Powered by SOY CMS  ↑トップへ