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カテゴリー : 土壌環境/page-8

電子書籍の販売をはじめました
 

エンバクのアレロパシー

サクラのアレロパシーで葉の香り且つアレロケミカルの物質であるクマリンについてを見た。クマリンは芳香族アミノ酸であるフェニルアラニンからケイヒ酸を経て合成される物質で、おそらくだけれども、腐植酸の主の材料の一つであるかもしれない物質である。ニセアカシアのアレロパシーとなると、知りたくなってくるのは緑肥で根からクマリン等のフェニルプロパノイドが分泌されている種はないだろうか?ということだろう。というわけで早速検索してみると、農林水産省のサイトにあった緑肥作物の利用というP

 

サクラのアレロパシー

前回のニセアカシアのアレロパシーに引き続き、化学同人から出版されている植物たちの静かな戦い 化学物質があやつる生存競争の他のアレロケミカルの話題を挙げてみる。アレロケミカルの一つとしてクマリンという物質の話題があった。By Calvero. - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, Linkクマリンは天然の香り成分として、サクラの葉に存在し、桜餅の香り付けで活用されているらしい。クマリン - Wi

 

ニセアカシアのアレロパシー

先日、腐植について調べていたら、下記の研究報告を見かけた。KAKEN — 研究課題をさがす | 土壌腐植の恒常性を支える微生物の代謝と生態 (KAKENHI-PROJECT-26310303)報告を読むと、土壌中にいるコウジカビ(アスペルギルス属)の仲間が小さなフミン酸を吸着・代謝して大きなベンゼンを含むより大きな有機化合物へと変えていくという内容であった。この糸状菌はフェニルプロパノイドによる抗酸化作用で活性化して増殖が増したらしい。フェニルプロパノイド類が血糖

 

栽培と枯草菌

前回までの記事でクオラムセンシングやバイオフィルムを見てきて、これらの知見が栽培で応用出来ないかと色々と検討してきた。植物の根と枯草菌のバイオフィルム最後に昔から言われてきた根圏の微生物との共生でみすず書房のこれからの微生物学 マイクロバイオータからCRISPERへに記載されている内容の紹介で締めることにしよう。上記の本の98ページの細菌と植物の成長の話題に下記の記載がある。/************************************

 

植物の根と枯草菌のバイオフィルム

クオラムクエンチングで軟腐病や青枯病の被害を減らせるか?前回まで細菌の増殖関連でクオラムセンシングというものを見てきて、クオラムセンシングを制御できるようであれば作物で細菌由来の厄介な病気の発生を抑えることが出来るといううことを見た。再び、みすず書房のこれからの微生物学 マイクロバイオータからCRISPERへに戻って、植物とバイオフィルムで根から発症する病気を抑制する話題に触れてみることにする。詳細に触れる前に、バイオフィルムについて触れておくと、微生物が

 

クオラムクエンチングで軟腐病や青枯病の被害を減らせるか?

作物の病原性細菌たちのクオラムセンシングの続き。前回の記事までで、栽培で非常に厄介な軟腐病菌と青枯病菌はクオラムセンシングという仕組みで、周囲で仲間が十分数増殖できたことをきっかけに病原性の物質を合成して宿主である作物を攻撃する。仲間がある程度の増殖は周辺のクオルモンの濃度を見ている。このメカニズムに関して興味深い論文を発見した。青枯病菌 Ralstonia solanacearumのクオルモンによる病原性発現 土と微生物 Vol.60 No.2,pp.91〜

 

バークの下の落ち葉たち

佐賀県のハウスミカンの産地を訪れた。ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らないミカンの木の根元にハウスの落ち葉を敷き、その落ち葉の上にバークを積んだ箇所にて、バークをほじくって、ミカンの葉の腐熟状態を見てみると葉の表面で紫色になっている箇所があった。栽培をしている方に聞いてみると、この葉の紫色はいつも発生しているらしい。この紫色はいったい何なのだろう?草本の作物でリン酸欠乏になった時に葉がうっすらと赤紫になるもの

 

長崎県諫早市の諫早公園に行ってきた

仕事で長崎県諫早市に行った。諫早駅に到着して知ったのが、諫早には眼鏡橋があるということ。1時間半程自由な時間があったので、眼鏡橋のある諫早公園に行ってきた。でこれが眼鏡橋。橋があれば渡るものということで早速渡ってみた。渡ってみた先には、露頭と呼んで良いのか?わからないけれども、岩を学べるような露頭があった。早速、ここの地質を調べると、Soil & Geoロガーで現在

 

家畜糞堆肥による土作りを止める勇気を

農文協の現代農業9月号の廃菌床の特集で紹介していただきました昨年2018年8月5日に発売されました農文協の現代農業9月号に記載されている内容で、年々低下している秀品率をV字回復したという話題がある。株式会社京都農販のいちメンバーとして、京都の生産性の向上の取組を評価していただいたからか、次はここに行って欲しいという紹介や、お問い合わせから栽培状況を見て欲しいという連絡を受けるようになり、日本の様々な産地に行く機会が増えた。カテゴリー:勉強会・講演秀品率が年々低下してい

 

スズメたちの集会の足元では

鳥(スズメ)がよく集まる場所の足元に所々が白くなった石がある。白い個所は鳥の小便がこびりついていた。鳥の小便は人の小便とは異なり固形で成分は尿酸と呼ぶ。発酵鶏糞ができるまで2:成分編By NEUROtiker - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link高校理科あたりで習うけれども、尿酸はあまり水に溶けず濃縮できるという利点から、卵の殻が高い系の生物の排泄物となっている。尿酸 - Wikipediaおそらくだけれども、尿酸が水に溶け

 

未熟な鶏糞内に含まれるであろう抗酸化作用

植物にとってビタミンB6とは?の続きまでの記事で、ビタミンB6が活性酸素に対して抗酸化作用があることがわかった。今まで見てきた活性酸素は電子を多く持って不安定になった酸素や水が、更なる安定を求めて、他の物質から電子を抜き取る作用があって、取られた物質は電子を取られることによって脆くなる。電子は糊付けの意味を持っていると捉えれば、電子を取られることで崩壊するすることはイメージしやすい。量子力学で生命の謎を解く抗酸化作用のある物質とは、活性酸素にいち早く電子を与えて、他の物質

 

京都北部の舞鶴全般の土壌の考察

先日の京都北部の舞鶴での勉強会で話題に挙がったグローバック栽培で、気になる点があったのでメモとして残す。舞鶴の万願寺唐辛子等の栽培者向けに土壌分析と施肥設計の話をしましたグローバック栽培は土から離れ、土耕ではないので、水耕栽培として扱われる。水耕栽培といえば、水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?ベットを用意して、その上に培地と栽培開始前に資材の調達で費用がかかるが、グローバック栽培は袋詰された培地を地面に置く形式なの

 

シアナミドは土壌の細菌にも効果があるのか?

前々回の石灰窒素の作用機序で石灰窒素の主成分であるシアナミドの作用機序を調べ、前回の酵母でのアセトアルデヒドの耐性で最もシンプルな真核生物の酵母でのシアナミド経由で蓄積されるアセトアルデヒドに対する振る舞いを調べた。元々の話の発端は緑肥のヘアリーベッチが根からシアナミドを分泌するということから、土壌消毒の代替として晩秋からヘアリーベッチの栽培は可能であるか?というものだった。今抑えたい症状が四万十の話題で頻繁に挙がったショウガの根茎腐敗病等や、以前からずっと話題に挙げてい

 

石灰窒素の作用機序

土壌消毒として緑肥の栽培はどうか?で緑肥のヘアリーベッチに土壌消毒の代替になる可能性があるのではないか?という内容を記載した。この話の背景として、ヘアリーベッチには強力なアレロパシーがあり、周辺の草の発芽を促して枯らすという報告があることがある。ヘアリーベッチの根からはシアナミドが分泌されるという報告があり、シアナミドというのは土壌消毒で用いる石灰窒素の有効成分でもある。ヘアリーベッチが土壌消毒の代替になるか?を判断するためにはシアナミドの作用がどのようなものであるかを

 

土壌消毒として緑肥の栽培はどうか?

前回のエンドウの寒さへの強さの秘密はどこにあるのかい?の記事を作成している時にふと思ったことがある。前回の草は○○エンドウという名前が付いている草だと思うけれども、緑肥のヘアリーベッチの底力緑肥でこの草の仲間にヘアリーベッチという草がある。このヘアリーベッチという緑肥はマメ科で根粒菌との共生で窒素固定が出来るだけでなく、根から分泌されるアレロパシーで周辺の草を抑え込む。アレロパシーの仕組みはどうやら周辺の草のタネの休眠を早期に打破し、適切な時期でない時の発芽で

 

アスファルトが木の根によって割れた

京都某所のとある桜並木幹がこんなにも割れ目があるので、ここに根付いてもう長いのだろう。しっかりと強く根付いたからか。アスファルトの道にヒビが生えている。このヒビをよく見てみると、隙間に落ち葉が入り込み、落ち葉等の有機物が土化している。おそらくしばらくしたらこの個所から草が生え始めて、その草が更にアスファルトの隙間を広げるだろう。このまま人が何もメンテナンスをしなければ、数年後にはこの場所は草原と化

 

ポリフェノール鉄錯体と酸素供給剤で青枯病の発生を抑制

SNSのタイムラインを眺めていたら、とても印象に残った研究のプレスリリースがあったので今回はその研究成果が広まって欲しいという願いを込めて紹介する。紹介したい研究結果というのは、Generation of hydroxyl radicals by Fe-polyphenol-activated CaO2 as a potential treatment for soil-borne diseases Cláudio Kendi Morikawa Scientific R

 

シデロフォアから見る鉄不足に陥るところ

先日の土壌微生物とケイ素の記事でシデロフォアについて触れたけれども、この時表記したリンク先にとある文章があった。その文章を抜粋すると、/****************************************************************/一般的に土壌中の鉄濃度は植物成長の要求量以上であるが、石灰質土壌の場合にはその高いpHにより鉄が不溶性の水酸化鉄となり、植物の鉄不足が現れる。/*********************************

 

土壌微生物とケイ素

前回の植物が利用しやすいシリカはどこにある?の記事で海洋性の珪藻は河川から流れてくる鉱物由来のケイ酸を利用しているという内容を記載した。この記事で紹介した地球上のケイ素の循環と生物の関わり - バイオミディア 2015年 第2号を読み進めると、/**************************************************************************/植物の根より単離されたStreptomyces属細菌の代謝産物解析の過程で,

 

植物が利用しやすいシリカはどこにある?

写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用前回の珪藻はガラスの殻に包まれるの記事で、珪藻はどうやってケイ酸を取得しているのか?が気になったと記載した。この疑問に少し応えてくれる記事が検索に引っかかったので今回の記事ではその紹介。地球上のケイ素の循環と生物の関わり - バイオミディア 2015年 第2号によると、海洋性の珪藻に焦点を当て、被殻の材料は水溶性のケイ酸(Si[OH]4)とされ、水溶性のケイ酸は主に鉱物態シリカの風化作用に

 

緑藻のクロレラ

藍藻類が塩類集積地に植物の環境をもたらすで土壌藻を調べている時に、藍藻以外にも緑藻のクロレラもいたというものを見かけた。日本産ミドリゾウリムシ細胞内共生藻について Jpn. J. Protozool. Vol. 39, No. 2. (2006)By ja:User:NEON / User:NEON_ja - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Linkクロレラ - Wikipediaクロレラといえば、健康食品でよく見聞きす

 

石と恐竜から学んだ沢山の知見

昨年末に星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人星屑から生まれた世界という良書と出会った。石の観点から生物誕生を見るという切り口で、今でいうところの微量要素の理解が一気に進んだ。今年の春、息子が保育園で恐竜を知った。保育園にある恐竜や地球の本に夢中になり、同じクラスの子らと毎日恐竜の本を読んだらしい。この機会に合わせて、子供用の恐竜図鑑と恐竜に関する学術書を購入して、家でも一緒に恐竜の本を読むことにした。今まで読んでいた地質

 

藍藻類が塩類集積地に植物の環境をもたらす

写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用前回、藍藻類(シアノバクテリア)のユレモは粘液物質を分泌して滑走運動を行うという内容を記載した。藍藻類のユレモはゆらゆらと動くなぜ唐突にユレモの滑走運動の紹介を行ったか?というと、ある読み物を紹介したかったからだ。その読み物というものが、土壌圏の創生とラン藻 化学と生物 Vol. 42, No. 3, 2004で毎年600万ヘクタールのペースで増え続けている耕作不可能地問題をなんとかすべく、藍

 

土作りの視察に行くなら赤黄色土の地域へ

先日、栽培の土作りの視察に行くとするならばどこか?という話題になった。この質問を挙げた方は近々、グループで宮崎のとある秀品率の高い地域に視察に行く予定らしいが、宮崎という環境に視察に行くことが自身にとって本当に価値があることなのだろうか?という疑問があると言う。この質問に対して、私と全国を渡り歩いている方の意見は一致して、視察に行くのであれば、赤黄色土のある渥美半島に行くべきだと告げた。愛知県の渥美半島での栽培渥美半島というのは愛知県の南部にある半島で、古土壌

 

石で敷かれた道の上の小さな生態系

とある公園の一角で、ちょっとした隙間で草が生えているというよく見る光景がそこにもあった。イネ科の草だろうか?ところどころに白っぽい個所がある。近づいてみると、やはり白いものが4個ぐらいある。白いものはキノコだった。このキノコはイネ科植物の枯れた葉や茎を糧に生きているのだろうか?そうであれば、ここではちょっとした有機物の循環が出来つつあるということになる。イネ科植物が石の隙間から発芽して、

 

ゼニゴケの上でキノコ

苔類のコケをマジマジと見てみた前回、苔類の葉を接写で見てみた。苔類の群衆をよくよく見てみると、所々の草が黒っぽくなっていた。葉が枯死するのだろう。枯死しかかっている個所に目を向けてみると、苔類の葉の黒い個所でキノコが生えていた。ゼニゴケの下は砂利が敷き詰められたところだから、このキノコはゼニゴケの葉から養分をとっているということで間違いないだろう。コケにはリグニンが無かったはずだから、キノコに分解されたものは土の

 

土壌藻に目を向けて

とあるハウスの塩類集積で生育にムラがある土壌にて、土表面にコケが生えたと表現される状態になっている個所があった。塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユ私の最近のコケの理解の取組から、栽培で慣習的に使われる「コケが生えた」のコケは、生物学的に言われるコケ植物ではなく、土壌藻と呼ばれる光合成の出来る土壌微生物であるはず。コケとは何だろう?藻類 - Wikipedia肉眼では見えないぐらい小さいものでも、デジカメのレンズを介せば見れるわけで、

 

マツの幹の割れ目に住む地衣類たちの上のコケたち

前回、道端のマツの幹で地衣類が幹表面にはほとんど繁殖していないのに、幹の割れ目に沿うように繁殖していることを記載した。マツの幹の割れ目に住む地衣類たち前回の続きで、複数あるマツの幹の割れ目を見てみることにした。その内で一番目立ったものが、地衣類が繁殖しているであろう個所に、更にコケが生えていたこと。おそらくこのコケたちは、幹表面の皮が地面に落ちても生育を続けるのだろうな。マツと言えば、荒れ地から森へと生態

 

ツユクサは一次細胞壁でフェニルプロパノイドを持って何をする?

今までの記事で、作物が虫による食害や病原性微生物の感染に強くなるために、細胞壁、特にリグニンの活用が大事であることを記載し、秀品率を高める為にリグニンの合成が大事では?という内容を記載してきた。目に見えない銅欠乏植物が細胞壁を構成する時、最初にセルロースを主体とし各セルロースを結合させる為にヘミセルロースやペクチンといったものを付着させる一次細胞壁の形成の過程と、一次細胞壁を構成して細胞の分裂が終了した後に、細胞壁を更に強固にするためにリグニン等を付着させる二次細胞壁の形成の過程

 

池の縁に落ち葉が積もる

最近、湿地に目が行く。上の写真の湿地は落ち葉が堆積してできた湿地だ。イネ科の草とアブラナ科のタネツケバナの仲間だろうか?背丈が低い草が繁茂していた。二番目の写真の個所は、つい最近までは落ち葉が堆積していないで、写真に写っている草が根付くことができなかった個所だろう。流れの少ない池は、いずれは上流からの土砂、周辺の木々の落ち葉、堆積した個所で発芽することができた植物たちによって、光合成産物が堆積していずれは埋まる。

 

紅葉と黄葉の落葉がいずれは土に還る

今年は紅葉や落葉が例年よりも早かったように感じる。落葉といえば気になるのが落ち葉の分解になるだろう。落ち葉が土に還る速さはおそらく果樹の生産性に関わっているはず。ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らないこの内容を踏まえた上で、落ち葉には紅葉と黄葉があるけれども、落ち葉の色によって土への還り方に違いがあるのか?が気になった。というわけで今までの情報を一旦挙げてみる。落葉前は緑の色素が分解されて、今まで目立たなかった色素が目立ち始める。それが黄色の色

 

落ち葉舞うところの木の根っこ

公園にある木の根元この公園は毎日見ているけれども、この木の周りの落ち葉を掃いている形跡がない。落ち葉は風でどこかに飛ばされたのだろう。そんな中、木の根の間に落ち葉が堆積する。落ち葉の種類を見ると、この木以外の落ち葉も混ざっている。どうやら風で周辺の落ち葉が根の間に飛んできたのだろう。砂埃で周辺の砂もおそらく飛んでくるはずで、落ち葉はいずれ土になる。おそらくこれは木が根元に自身を育む為の土を作る過程

 

ホンモンジゴケ(銅コケ)と出会う

2018年11月9日(金)〜11日(日)で京都府立植物園内で苔・こけ・コケ展が催されていた。京都府立植物園 Kyoto Botanical Gardens/京都府ホームページコケから土壌に関する有用な情報が得られるかもしれないと注目しはじめたところなので行ってみた。毒性のある金属を体内に蓄積するコケたち展示場の奥に進むと、青みがかった色の石のところにコケが生えているものが目についた。今度探しに行こうと思っていたホンモンジゴケではないか!

 

鱗翅目の幼虫が真っ白になっていたんだって

写真を掲載することができないのだけれども、ちょうど2年前あったりにSNS経由で知人から一枚の写真が届いた。その写真は有機栽培をされている方の畑が4年目を迎えたあたりで、畑にいた作物を食害する鱗翅目の幼虫の至るところから白い菌糸が出ている写真だった。その姿は※図はhttp://www.silk.or.jp/silk_gijyutu/pdf/8-4_5setsu.pdfの144ページ目より引用カイコの白きょう病にそっくりであった。※上の写真の下の方

 

サナギタケの胞子はどこにいる?

虫に寄生するキノコの冬虫夏草先日の投稿をSNSに投稿したら、下記のようなコメントが返ってきた。/**************************************************/サナギタケ、たまに見ますね。むかし、腐葉土入れたらハウス内でも結構出ました。確かに土の中で殺す手段があれば、ヨトウ対策にはベストですね。業界にそまってしまうと、ヨトウは土の中に潜むからなかなか防除できない、と固定観念が染みついてしまって。そんな自分の頭に渇を入れていただきました。

 

毒性のある金属を体内に蓄積するコケたち

コケとは何だろう?という記事で紹介した研成社のコケの生物学 (のぎへんのほん)という本の最後の章にホンモンジゴケという銅でできたものの近くに生息するコケが紹介されていた。仏閣にある青銅製の何らかを住処にする。他にムラサキヒシャクゴケの体内には高濃度のアルミニウムを蓄積する種がいるという記載もあった。このコケはアルミニウムの他に鉄も多く蓄積するらしい。鉄は除いたとして、銅やアルミニウムは結合力が高く、細胞内において低濃度でなければならないか?まったく入れては

 

林床のシダ植物たち

近所にある公園内の森っぽいところへ行った。植林・植樹の前にの記事で触れた内容によると、林床でシダ植物や低木が生えていないと、森の木々たちは健全に生育出来ないとあった。上の写真のような状況が理想に近い状態ということになる。シダは加湿のところでないと旺盛に生えないという特徴があるため、周りで木が生い茂っていて、木の葉の蒸散によって林床が湿っていないとおそらくシダは旺盛に成長しないだろう。悩ましいところだ。話は変わって

 

グラスエンドファイトとヨトウ

今年はヨトウの被害がひどかったという方が多かった。ヨトウというのはヨトウガという鱗翅目の昆虫で、その中でもヨトウの幼虫による食害がひどい。ヨトウガ - Wikipediaこの話を聞いた時、そういえばヨトウに関する文章をどこかで読んだぞということを思い出し、帰宅してから本棚を漁ってみた。共立出版 基礎から学べる菌類生態学の内生菌の章でヨトウに関する興味深い記事があった。その個所を抜粋してみると/****************

 

コケの群生に根付く植物たち

前回のコケとは何だろう?でコケを学んでいる旨を記載した。運良く、現在住んでいるところは、原生林や人工的な森が近くに充実しているため、早速、近所の森に突入してみた。小川にある石にて、表面をコケが覆い、その上に草が生えているという時々ネタにするような状況に遭遇した。石を覆ったコケは草にとっての土になるのね。というのは今までの自分の感想だけれども、この写真の右側の草を見て欲しい。この草だ。この草の根元をよく見てみる

 

コケとは何だろう?

石炭紀を生きたスギナの祖先は大きかったの記事以来、シダ植物とは何なのだろう?更に突き進みコケ植物とは何なのだろう?と気になり出した。諸説あるが、コケはどこから金属を調達するのか?おそらくコケが最初に陸上で生育出来た植物体だとすると、コケが上陸する前はどこにも土は無いわけで、土とは何なのだろう?という問の根本にはコケがあるはず。私は研究者ではないので、上記の問に挑み続けるということはしないが、コケを知ることが業務上何らかの有利になるよ

 

宝塚周辺は造園業が盛んな地域

先日所用で宝塚周辺にある造園が盛んな地域に行ってきた。造園が盛んな地域というのは上記の地図のあたり。なんで宝塚周辺で造園が盛んなのか?前々から不思議だった。高級住宅地が多いから造園の需要も多いのか?ということを思ったりしていたけれども、造園業を営む方から聞いた話で納得した。宝塚周辺はマツの栽培に適していたから、畑でのマツの栽培が盛んになったとのこと。マツといえば、生態系の観点から見れば、草原から森に遷移する過程で

 

植林・植樹の前に

ヤマケイ新書 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち | 山と溪谷社国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所/大地の五億年 せめぎあう土と生き物たちちょくちょく話題に挙がっている上の本で、森の植林(植樹)についての話題があった。ハゲ山になったところに対して、いきなり木を植えると定着しにくいけれども、木の周りにシダや低木が充実していると、広葉樹林とかの木が健全に生育しやすいとか。※文中で記載されている内容は少し異なるけれども、私は上記のように解釈した以前

 

山の鉄が川を経て海へ

飛騨小坂の三ツ滝昨年、飛騨小坂の巌立峡を訪れた時に、案内所に居た方から、この川の水にはマグネシウム、カルシウムと腐植酸にキレートされた二価鉄が多い。という話を伺い、これらの養分が川から海へと流れ、海の生き物たちの養分として利用される。という話も伺った。先日、ブログの読者と話をしていて、ちょうどこの話題が挙がったので触れてみることにする。最初に腐植酸について触れてみよう。フリー写真素材ぱくたそ山の森などの木が

 

壁で土を作っていずれ落下するだろう

マンションとかによくある自転車置き場の雨よけの屋根で、この写真のちょうど中央あたりにちょうど鉄のところを避けて、コケがこんもりしていた。鉄の個所は雨水がよく流れることが要因になるのか?コケが上手く生えることが出来ないらしい。このコケたちはこのまま増殖を続けると、いつか重力に負けて地面に落下してしまうだろう。コケが自然発生して土となる。コケが土の錬金術師のように見えてくる。関連記事窒素欠乏下で奮闘する光合成細菌たち

 

稲作からダイズ転作へ

過ぎたるは猶及ばざるが如しに引き続き、ヤマケイ新書 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち | 山と溪谷社国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所/大地の五億年 せめぎあう土と生き物たちこの本からの話題。減反政策の一つとして、水田で米の栽培を止めて、ダイズやソバの栽培を始めるのであれば補助金を出すよというものがある。畑作の間に稲作をかますということ米、つまるところは稲作は想像通り、定期的に田に水は入れて栽培する。水が漏れないよう

 

過ぎたるは猶及ばざるが如し

ヤマケイ新書 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち | 山と溪谷社国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所/大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち先日の記事で土壌学の研究者が書いた本を紹介した。地質時代から土壌の形成に触れることでpHのことを知るこの本では、土壌の成り立ちから、研究者は栽培においての土壌でどの点を意識しているのか?という流れから世界のマーケットに潜む問題まで書いている。中盤の土壌でどの点を意識しているのか?は前

 

木の根元にサルノコシカケ

寺の境内の階段横に植わっている木の根元で、色が違うコブのようなものが出来ていた。この特徴的な形状は、サルノコシカケというキノコだろうか?サルノコシカケはキノコに限らず、菌の専門書でも頻繁に登場し気になっていたもの。本によくかかれている内容として、写真に写っている個所は子実体(生殖器官:他のキノコでいうところの傘)で他のキノコとは異なり非常に硬いとのこと。※サルが腰掛けても折れない?キノコが行う自身の再構築サルノコ

 

地質時代から土壌の形成に触れることでpHのことを知る

前にこんな話を聞いた。土壌分析でpHの項目があるけれども、指導員の誰に聞いても明確なことを答えてくれる人はいなかった。この話は、とある地域ではかなりの有名な生産法人からの話だった。pHが低い、つまりは土壌の酸性化は栽培指導書に必ずといって良い程掲載されている肥料成分の溶解性の図によって丁寧に説明されている。適正のpHを考える作物が肥料の各成分を適切に吸収できなくなったら、それは生理障害に繋がるわけで、生理障害から虫や病気に対しても弱くなる。光合成の明反応

 

葉がとても紅いヤブガラシ

ざっそう|福音館書店ざっそうという絵本がある。これは道端の草に視点を当てた本で、身近で見られる様々な草が登場する。この本にはヤブガラシという草が登場する。ヤブガラシといえば、栽培環境は草達が教えてくれるよくわからないけれども、栽培者にとって良い土になると自然と消える草で、環境指標植物として扱っている。話は戻って絵本の中でヤブガラシが登場すると、「これはヤブガラシじゃない」という意見が挙がる。絵本の中では、

 

畑作の間に稲作をかますということ

土作りをせずに強い肥料で無理くり栽培までもっていたとか、作物の旬を考慮しない栽培が終わった後や、過度な連作の後は客土で川砂を入れる意義再び次作は畑作ではなく水田をかませという話をよく聞く。畑作の連作で土壌の酸化が進んで排水性等が向上していたかもしれないけれども、それらのメリットを犠牲にしてでも水田をやるべきだと言う。メリットは大きく3つで1つ目は残留した強い生理的酸性肥料を水田に水を入出することで濃度を下げること生理的酸性肥料って何?速効性の窒素分とし


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