カテゴリー : 化学全般

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植物生育促進根圏細菌(PGPR)のこと

植物の病気に関する本を読んでいたら、 とある文章が目についた。 /******************************************************/ 植物病原細菌を含む多くの細菌はその増殖に必要な鉄イオンFe3+を菌体内に取り込むために、シデロフォアと呼ばれる低分子のキレート物質を菌体外に分泌する。菌体外に分泌されたシデロフォアは鉄イオンと結合するが、この複合体は細胞壁にあるレセプターを経由して菌体内に輸送される。その結果、シデロフォアを多く生産する植物生育...

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エノコロと師の言葉とアレロパシー

エノコロを見て思い出した師の言葉の先にあるもの 栽培の師は休ませている畑で エノコロを見て思い出す師の言葉 エノコログサ(ネコジャラシ)が人の背丈程に伸長してあたり一面に広がったら、 次の栽培ではとても良い作物が収穫出来ると言っていた。 エノコログサは単子葉のイネ科で根が強く、 C4型光合成を行うので夏の暑い日に周辺の植物よりも多くの光合成を行う。 C4型光合成の二酸化炭素濃縮 もしかしたら、 酸性土壌にも強いかもしれない。 植物由来のケイ酸塩鉱物、プ...

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とあるマメのアレロケミカルの話

イネ科緑肥の再考のアレロパシー編までの一連の記事で元になっている本が、 化学同人から出版されている植物たちの静かな戦い 化学物質があやつる生存競争で、 この本を改めて紹介すると、 アレロパシー(他感作用)の仕組みと、 各植物が分泌するアレロケミカルの紹介が主であり、 予想を超える種類の植物がアレロケミカルを分泌していることに驚く。 緑肥は大変だとか、 それなり以上の規模では活用できないと思っている方でも、 アレロパシーの話には希望が持てるものばかりなので、 上で...

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イネ科緑肥の再考のアレロパシー編

エンバクのアレロパシー 前回、イネ科の緑肥のエンバクのアレロパシーを見た。 緑肥という言葉で連想するのが、 マルチムギが劣化土壌に果敢に挑む 昨年、素晴らしい成果を挙げたネギの間にマルチムギの混作だろう。 スギナが繁茂するような土壌を改善しつつ、 アザミウマの防除とネギの生育が同時に良くなった という結果があった。 イネ科緑肥の効果、再考の再考 この時はコムギにある活性アルミナ耐性を挙げて話を進めたけれども、 もしかしたらアレロパシー物質の方を見ても面...

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エンバクのアレロパシー

サクラのアレロパシーで葉の香り且つアレロケミカルの物質であるクマリンについてを見た。 クマリンは芳香族アミノ酸であるフェニルアラニンからケイヒ酸を経て合成される物質で、 おそらくだけれども、 腐植酸の主の材料の一つであるかもしれない物質である。 ニセアカシアのアレロパシー となると、 知りたくなってくるのは緑肥で根からクマリン等のフェニルプロパノイドが分泌されている種はないだろうか? ということだろう。 というわけで早速検索してみると、 農林水産省のサイトにあった緑...

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サクラのアレロパシー

前回のニセアカシアのアレロパシーに引き続き、 化学同人から出版されている植物たちの静かな戦い 化学物質があやつる生存競争の他のアレロケミカルの話題を挙げてみる。 アレロケミカルの一つとしてクマリンという物質の話題があった。 By Calvero. - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, Link クマリンは天然の香り成分として、 サクラの葉に存在し、 桜餅の香り付けで活用されているらしい。 クマリン - ...

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ニセアカシアのアレロパシー

先日、腐植について調べていたら、 下記の研究報告を見かけた。 KAKEN — 研究課題をさがす | 土壌腐植の恒常性を支える微生物の代謝と生態 (KAKENHI-PROJECT-26310303) 報告を読むと、 土壌中にいるコウジカビ(アスペルギルス属)の仲間が小さなフミン酸を吸着・代謝して大きなベンゼンを含むより大きな有機化合物へと変えていくという内容であった。 この糸状菌はフェニルプロパノイドによる抗酸化作用で活性化して増殖が増したらしい。 フェニルプロパノイド類が血糖値の...

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クオラムクエンチングで軟腐病や青枯病の被害を減らせるか?

作物の病原性細菌たちのクオラムセンシングの続き。 前回の記事までで、 栽培で非常に厄介な軟腐病菌と青枯病菌はクオラムセンシングという仕組みで、 周囲で仲間が十分数増殖できたことをきっかけに病原性の物質を合成して宿主である作物を攻撃する。 仲間がある程度の増殖は周辺のクオルモンの濃度を見ている。 このメカニズムに関して興味深い論文を発見した。 青枯病菌 Ralstonia solanacearumのクオルモンによる病原性発現 土と微生物 Vol.60 No.2,pp.91〜...

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作物の病原性細菌たちのクオラムセンシング

前回の記事で、 細菌らが何らかのアクション(たとえば宿主に対する毒素の生成であったり)を行うきっかけとしてクオラムセンシングというものがあるという紹介をした。 クオラムセンシング クオラムセンシングは腸内細菌叢で頻繁に挙がる用語だけれども、 栽培でもクオラムセンシングを見ているものがあるのではないか? ということで検索してみたら、 クオラムセンシングの農業への応用 日本農薬学会誌 33(1), 90–94 (2008) という論文に行き着いた。 細菌らが周辺に自分の仲間が...

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ミカンの果皮に含まれる色素たち

植物にとってのリン酸 佐賀県のハウスみかんの産地で、 バークの下にあったミカンの枝葉で赤紫の箇所があった。 この色は様々な植物のリン酸欠乏で、 これより少し赤みがかった色素を見たことがあるぞと リン酸欠乏周りから調べてみた。 様々な植物はリン酸欠乏の時はアントシアニンを蓄積させるらしいので、 上の写真の赤紫も分解中のアントシアニンなのだろうかと アントシアンのことを調べてみると事にする。 色について、花弁の特集ではあるけれども、下記のページに興味深い記述があった...

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植物にとってのリン酸

バークの下の落ち葉たち 前回、佐賀のハウスミカンの木の根元で、 分解中のミカンの葉が紫色になっているものを見かけた。 紫色になるということに何らかのノウハウがあるような気がしたので、 紫色になるという現象を追ってみることにした。 前回の記事では記載しなかったけれども、 何故、分解中の葉が紫色になることにノウハウがあるような気がしたか?というと、 以前、分解中のミカンの葉が白色になるということがあり、 その時たまたま読んでいた本から漂白化と微量要素欠乏が関連しそうだった...

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続・乳酸菌の健康効果に迫る

前回の乳酸菌の健康効果に迫るに引き続き、 今回も乳酸菌(の特に発酵)について触れる。 By Photo Credit: Janice Haney CarrContent Providers(s): CDC/ Pete Wardell - This media comes from the Centers for Disease Control and Prevention's Public Health Image Library (PHIL), with identificatio...

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植物の高温耐性とイソチオシアネート

イソチオシアネートの健康効果を探る 前回、菜の花に豊富に含まれると言われるイソチオシアネートが持つ解毒作用について触れた。 とは言っても解毒酵素誘導作用であって、 解毒酵素自体は見ていない。 今回は人体の影響よりも知りたい 植物体内ではイソチオシアネートは一体何に使われているか? で、 早速検索してみてとある論文に行き着いた。 その論文というのが、 植物の熱耐性向上物質とその利用 沙漠研究25-4, 301-304 (2016) というもの 読むと ...

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菜の花で寒い時期に体内にたまった老廃物を排出しよう

昨日、食用菜の花を食べた。 菜の花を見た時にいつも思い出すのが、 菜の花には冬の間にたまった毒素を出す効果があると言われること。 冬の間にたまった毒素という表現は 冬の寒い時に代謝が下がることで体内に余分なものがたまるということらしい。 毒素を出すという表現が出回っている以上、 その根拠となる研究結果があるはずなので探してみることにした。 菜の花はアブラナ科の植物の開花前の蕾なので、 この形状でかなり類似しているものとして、 ブロッコリは栄養...

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植物にとっての葉酸

前回の記事でホウレンソウに豊富に含まれる葉酸について触れた。 ビタミンB9の葉酸 人体においてビタミンB12と協働でDNAの合成に関与するということを知ったので、 植物でもおそらく同じだろうと予想した。 同じであればホウレンソウにビタミンB12が含まれているはずだと、 ビタミンB12を含む野菜を調べてみたところ、 ビタミンB12を含む野菜が見当たらない。 葉酸の働きは人体と植物で異なるのか? そこで二つのことが頭に浮かんだ。 一つは葉酸は乳酸菌の増殖因子として発...

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ビタミンB9の葉酸

高pHの土壌を好みつつ、鉄を欲するホウレンソウ 前回の記事でホウレンソウには葉酸が多いという記載をした。 葉酸は別名ビタミンB9として扱われている水溶性のビタミンの一種である。 さっそく、葉酸について調べてみると、 /***************************************************/ 葉酸とは、狭義にはプテロイルモノグルタミン酸を指すが、広義には補酵素型、すなわち、還元型、一炭素単位置換型及びこれらのポリグルタミン酸型も含む総称名である ...

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未熟な鶏糞内に含まれるであろう抗酸化作用

植物にとってビタミンB6とは?の続きまでの記事で、 ビタミンB6が活性酸素に対して抗酸化作用があることがわかった。 今まで見てきた活性酸素は電子を多く持って不安定になった酸素や水が、 更なる安定を求めて、他の物質から電子を抜き取る作用があって、 取られた物質は電子を取られることによって脆くなる。 電子は糊付けの意味を持っていると捉えれば、 電子を取られることで崩壊するすることはイメージしやすい。 量子力学で生命の謎を解く 抗酸化作用のある物質とは、 活性酸素にいち早...

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植物にとってビタミンB6とは?の続き

前回の植物にとってビタミンB6とは?に引き続き、 ビタミンB6について検索し続けたところ、下記の論文が引っかかった。 Multiple roles for Vitamin B 6 in plant acclimation to UV-B | Scientific Reports 04 February 2019 ディスカッションのパートにて、 植物体内でのビタミンB6の働き(仮説)が整理されていたので紹介すると、 ビタミンB6ことPLP(ピリドキサールリン酸)がシステインとヘムの生...

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植物にとってビタミンB6とは?

前回、ブロッコリに豊富に含まれているビタミンB6について触れた。 代謝で重要なビタミンB6 人体でビタミンB6を摂取すると、 ビタミンB6が補酵素的な働きでタンパクや脂質の代謝に関わる ということを知った。 ビタミンを理解する為に補酵素を知る 実際に知りたいのは、 栄養素としてのビタミンB6ではなく、 ビタミンB6ことピリドキシンは実際に合成した植物内でどのように働いているのか? 早速検索してみたところ、 ビタミンB6は高等植物の根の成長に必須である - 〔ビタミ...

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代謝で重要なビタミンB6

酸素発生型光合成の誕生の前にまでの記事で、 酵素と補酵素に触れたので、 人と植物でビタミンKの使用は異なるものなんだなまでの記事で書き残していたブロッコリに含まれるビタミンB6の話題に戻ってこれる。 早速、いつものように厚生労働省にあるビタミンB6を読んでみると、 ビタミンB6 - 厚生労働省 ビタミンB6活性を有する化合物は、 上記の3画像はビタミンB6 - 厚生労働省 157ページより引用 ピリドキシン(PN)、ピリドキサール(P...

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過酸化水素が関与する酵素

酸素供給剤が効く時に働く酵素で酸素供給剤こと過酸化石灰から発生する過酸化水素から酸素を発生させる酵素であるカタラーゼを見た。 カタラーゼは過酸化石灰を酸化する際に補酵素としてマンガンとヘムを利用するのだという。 ビタミンを理解する為に補酵素を知る 過酸化水素が関与する酵素を思い返してみると、 キノコがリグニンを分解する際に利用するリグニンペルオキシダーゼという酵素で過酸化水素を利用していた。 キノコは消毒液がお好き? 化学反応は下記になる。 フェノール性化合物 ...

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栽培の中心にはいつも化学

時が流れるものははやいもので、 私が大学院を休学して京丹後で住み込みをしながら栽培を学んだのはかれこれ10数年前 私は(今でいうところの)スタートアップの初期メンバとして、 職人の長年の技術を短期間で習得することが出来る漠然とした何かを発見するをテーマとして、 栽培技術を習得しつつ、テーマを解決する解を考えながら日々を過ごしていた。 師は農薬を使わない栽培を行い、 所々で草と共存するような半自然栽培のような栽培を行っていて、 NHKテレビテキスト やさいの時...

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酸素供給剤が効く時に働く酵素

ビタミンを理解する為に補酵素を知る 前回、補酵素というものに触れた。 補酵素には実際にどのようなものがあるのか? イメージがつかみやすくするため、 普段よく効く肥料周りで関与している酵素と補酵素に触れてみよう。 過酸化石灰、 よく聞く名称としては酸素供給剤というものがある。 台風・大雨の自然災害の被害を軽減するために 反応は最初に水に溶けることによって、 CaO2 + 2H2O → Ca(OH)2 + H2O2 過酸化石灰から水酸化カルシウム(...

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ビタミンを理解する為に補酵素を知る

ビタミンに触れてから時々目にする補酵素という文字。 補酵素といえば高校生物で習うものだけれども、 補酵素の多くはビタミンということでビタミンを知ることで避けることができないものなので、 ビタミンを頻繁に話題に挙げていることタイミングで触れておく。 人と植物でビタミンKの使用は異なるものなんだな 糠漬けで豊富に含まれるビタミンB1 最初に酵素について触れておく。 酵素を学ぶ上で有名な図がある。 左が酵素で右が基質 そもそも酵素というものは基質と呼ばれる...

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人と植物でビタミンKの使用は異なるものなんだな

ブロッコリは栄養豊富 前回、ブロッコリに含まれる栄養を調べてみたところ、 ビタミンKというものが豊富に含まれるという文章を見かけた。 ビタミンKを調べてみたら、 どうやらこれは光合成が行われる光化学系Ⅰ内の電子の運搬を担うキノンの一種であった。 光合成の明反応 光合成時の電子の運搬に関わる物質が、 人体ではどのように作用しているのか? 今回はそれを見ていこう。 ビタミンKは体内で消化されるとある酵素の補酵素となる。 この酵素はGlaタンパク質と呼ば...

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植物ではビタミンCの合成はどのように行われるか?

前回の遥か昔に植物が上陸にあたって獲得した過剰な受光対策で、 植物の葉にはビタミンCが含まれていることがわかった。 葉にビタミンCを蓄える意義は、 太陽光の受光量の調整を行うためである。 次に知りたいことと言えば、 ビタミンCことアスコルビン酸がどのような経路で合成されるかだろう。 水溶性ビタミン - 厚生労働省 226ページ目より引用 アスコルビン酸を見ると、 炭素(C)、水素(H)と酸素(O)でできた五炭糖のようなカルボン酸という表現で良いのだろうか? ...

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糠漬けの栄養に迫る

最近我が家では、 妻が漬物体験をしてきて、漬物の話題がよく挙がる。 漬物といえば、 漬けることで増える栄養素があったなと思い出した。 ちょうど食と健康、 特に食材の持つ各種栄養素が食材になる前にどのような役割を持っていたか? に興味があるので触れてみることにする。 その前に、 ぬか漬けに関して以前投稿した記事をリンクに張っておく。 糠漬けを探る 漬物は野菜の洗浄後に高濃度の食塩に漬けることで、 細胞膜の浸透圧を高め(?)、膜を破って内容物を染み出させる。 ...

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過酸化水素が自然に発生している個所はどこだろう?

青枯病の原因菌について調べてみたの記事までで、 多くの栽培者を悩ませる青枯病は芳香族カルボン酸 + 二価鉄 + 過酸化カルシウムの組み合わせで土壌消毒を行うと発生を抑制できるという県境結果が報告されたということを記載した。 過酸化カルシウムから過酸化水素が発生し、 その過酸化水素が二価鉄とのフェントン反応によって強力な活性酸素を発生させ、 その活性酸素に触れた青枯病の原因菌が死滅するという流れだ。 上記の組み合わせで 過酸化水素を施用するより過酸化カルシウムを施用した方が効果...

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アーモンドはビタミンEが豊富

アーモンドを食べた。 アーモンドは美味い。 やめるにやめられない。 アーモンドは高いから少量にしなければならないけれども、 アーモンドはやめられない。 前にある人が、 マメは人にとって大事なものが沢山含まれているから、 人はマメ食をやめることができないのだろう ともっともらしいことを言ってたことを思い出す。 ※アーモンドはマメ科ではなくバラ科なので上記の格言を利用する場合は注意が必要 アーモンド - Wikipedia アーモンドが入っていた袋には、 食物繊維...

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畦のタデの葉の紅色が目立つ

道の横にある水田の畦で、 やたらと紅葉した草が目立つ。 おそらくタデ科のギシギシだろう。 外葉の紅色が目立つ。 内葉は葉の縁がほんのり紅色になりつつある。 タデ科の草と言えば、 体内でシュウ酸という有機酸が多く合成され、 (土壌に対する影響は知らんけど)シュウ酸は還元剤として働く。 Fe(Ⅲ)をFe(Ⅱ)のように。 タデ科の草の活躍 還元剤は対象となる物質に電子を与える行為になる為、 葉にシュウ酸を溜め込むと電子が飛び交う機会が多...

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軟腐病対策としての乳酸菌由来の農薬

乳酸菌のことを調べていたら、 乳酸菌Lactobacillus plantarumを使った微生物農薬の開発 日本農薬学会誌 40(1), 12 日本農薬学会誌 という論文が引っかかった。 読んでみると、 ハクサイの軟腐病用の農薬として触れられていた。 対軟腐病 農薬と言えば、 作用機構が気になるところで読み進めてみる。 乳酸菌といえば、 By Photo Credit: Janice Haney CarrContent Providers(s): CDC/ ...

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ナメコの粘液

ナメコの味噌汁を飲んだ。 ナメコと言えばヌルヌルの食感のキノコだろう。 最近はキノコを知りたいという欲があるので、 シイタケの原木栽培と菌床栽培を見て サナギタケの胞子はどこにいる? いつものごとく、 まずは手元にある本から当たってみる。 市販のナメコはおがくず栽培した幼菌を袋詰したもので、 完全に傘を開いた成菌との形が大きくことなるらしい。 傘の粘液は生長すると失われ、色も淡色となる。 ※新ヤマケイポケットガイド きのこ | 山と溪谷社 152ページより...

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窒素欠乏下で奮闘する光合成細菌たち

栽培している者であれば一度は見聞きしたことがあるものに光合成細菌の話題があるだろう。 光合成は植物だけのものではなく、 細菌の中には太陽からの光を活用出来るものがたくさんいる。 By ja:User:NEON / User:NEON_ja - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 2.5, Link その内の一つが光合成細菌であって、 シアノバクテリア(藍藻)と呼ばれているものいる。 光合成細菌 - WIkipedia 藍藻 - Wikipedia シ...

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バリダマイシンA再び

酵母とトレハロースで菌の細胞内でのトレハロースの働きについて触れた。 トレハロースは菌が高ストレス環境におかれた際に、 細胞内でトレハロースを急ピッチで合成する。 トレハロースはエネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)をつなげて、 安定な形(エネルギー源として利用しないということ)にし、 高ストレス環境で生理的に重要な酵素等のタンパクの不活性に対して、 タンパクの間に入り込んで安定な状態にする。 という働きがあった。 菌が高ストレス環境から抜けるとトレハロースは速...

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酵母とトレハロース

植物とトレハロースに引き続き、トレハロースの話題を進める。 トレハロースというのはグルコースを2つα1-1結合でつなげた二糖で、 他の二糖を挙げてみるとショ糖(スクロース)も二糖に当たる。 スクロースはグルコースがα1-2結合で繋がったもので、トレハロースとは少し構造が異なる 糖の万能性 ショ糖と言えば、野菜や果物の甘味の話題でよく挙がる二糖だ。 揚げたニンジン、焼いたニンジンはなぜこんなにも甘いのだろう? 葉物野菜は寒さに触れて甘くなる なんでこのタイミングでトレハロー...

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植物とトレハロース

最近、酵母や菌根菌といった栽培中に目に見えない要素の話題が挙がることが増えた。 取り急ぎ概要の把握ということで酵母や菌の本を読んでみると、 ところどころで挙がってくるのがトレハロースという二糖の物質。 二糖 - Wikipedia トレハロースというのはグルコース2つがα1-1結合で繋がった二糖で、 バリダマイシンAという農薬の作用の際にも話題が挙がった。 バリダマイシンAという殺菌剤 バリダマイシンAの話題の時は、 菌のトレハロース分解酵素を阻害するという作用で、 菌...

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コケはどこから金属を調達するのか?

紐の上のコケたち 前回の記事で紐の上に生えたコケをマジマジと見てみた。 コケも光合成が出来るので、 光合成に必要な金属はどうしているのか? という疑問も挙げてみた。 これらを踏まえた上で本編に移る。 まずはコケの形態について触れてみる。 コケは紐の隙間にしっかりと根付いている。 根付くと書く通り、コケの根が紐の隙間に入り込んでいるのだろう。 ここで注目すべきはコケの根だろう。 コケの根は仮根と呼ばれ、根ではない。 自身の体を支えるだけで、...

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二酸化炭素濃縮後の有機酸は光合成以外でも使用されるか?

前回のC4型光合成の二酸化炭素濃縮では、 C4植物では二酸化炭素をリンゴ酸にするというCO2を濃縮して以後の光合成に利用するために蓄える という内容を記述した。 光合成の内容の一部としてリンゴ酸という名前を挙げたけれども、 リンゴ酸といえば、コムギで土壌中にアルミニウムがある場合に根から分泌させるという内容があった。 酸性土壌で生きる植物たち リンゴ酸がアルミニウムをキレートして、 アルミニウムの根に対する毒性をなくすというものだ。 コムギはC3植物なので、 二酸化...

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C4型光合成の二酸化炭素濃縮

前回の光合成速度の高い植物はどこにいる?の記事で、 C4型光合成回路(以下、C4回路と略す)を持つ植物らの光合成量が抜群に高い という内容を記載した。 先日からの光合成による大気中のCO2を固定する量を増やしたいという流れにおいてC4回路は外せないので、 今回の記事で改めてみることにした。 以前、夏に活躍!C4回路の植物たちという記事で、 C4植物はC3植物が行うような光合成を行いつつ、 吸収した二酸化炭素の一部を有機酸の形にして貯蔵する という内容を記載した。 ...

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重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄

光合成の明反応-後編までの記事で 植物は太陽光を受光することで光合成を行うわけだけれども、 その光合成という反応において最も注目されているのが電子の移動であって、 その電子の移動には多くの鉄(特に二価鉄)が必要とされることがわかった。 ※実際には鉄を含むタンパク質 鉄はFe2+とFe3+の状態をとり、 二価鉄は前者のFe2+の方を指す。 プラスが一つ少ない、つまりは電子e-が一つ多い。 鉄は電子を受け取りやすく離しやすいという特徴があるため、 鉄は電子の運搬に関わる。 ...

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光合成の明反応-後編

光合成の明反応-前編 前回、光合成の明反応の詳細を見て、 水から電子を取り出して、その電子の動きを見つつ、 各所で動いている物質のことを見た。 とはいっても、 すべてを見たわけではないので、 今回は残りを見ていく。 はじめに図の中央にあるシトクロムb6fを見ると、 この個所はシトクロムがたくさんある場所で、 シトクロムというのは、 酸化還元機能を持つヘム鉄を含有するヘムタンパク質である。 シトクロム - Wikipedia ヘムは By NE...

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光合成の明反応-前編

先日の畑作を続けることは難しいという記事の前編と後編で、 畑作を続けることで起こりうる秀品率の低下を光合成の生産量の低下と免疫の低下の2つの要素に分け、 後者の免疫(防御も含む)の方を触れた。 免疫や防御は芳香族のアミノ酸が重要な要素になっていて、 芳香族のアミノ酸を活用する為にいくつかの金属酵素を挙げた。 この時挙げた金属酵素は、 あまりに微量なため、施肥時に気にすることはないけれども、 土壌にある量は地質に大きく依存しているため、 場所によってはやくになくなるのでは?...

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酵母エキス入り肥料の効果

酸素供給剤を試した方からを投稿した時、 SNS経由でビール酵母でも同じ効果がありますというコメントがありました。 実際には前者は酸素の供給で、 後者は何らかの発根促進であるはずだから、 本質的には違うことを見ていることになるのだけれども、 それはまぁ良しとしておこう。 この話以外でも酵母入りの肥料を使って秀品率が高くなったという話を時々聞く。 酵母肥料がハマった時は作物の発根量が増える。 これは一体どういうことなのだろう?と背景を調べてみたところ、 ビール酵母細胞壁...

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好気性メタン資化性菌によるメタンの酸化

そのままでも発火しても温室効果ガスのメタンの続き 有機物が嫌気的な環境におかれると、 最終的にメタンになるという話を記載した。 メタンはそのままは非常に強力な温室効果ガスで、 発火させると二酸化炭素を排出する。 このメタンを調べる時に 解説 メタン生成と嫌気メタン酸化の酵素化学 化学と生物 Vol. 52, No. 5, 2014 を読んだのだけれども、 冒頭に下記が記載されていた。 /****************************************...

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そのままでも発火しても温室効果ガスのメタン

前回の雨と川の作用で有機物が海底へ運ばれるで 海底という低温、嫌気と高圧の環境でメタンハイドレートが生成される という内容を記載した。 メタンハイドレートはそのうち触れるとして、 今回はメタンそのものに触れておくことにする。 By Ben Mills - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link メタン - Wikipedia メタンというのは化学式がCH4の気体で、 都市ガスの主成分として利用される。 ガスということで燃やすために利用され、...

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雨と川の作用で有機物が海底へ運ばれる

太古の国王も洪水に悩んでたんだってよ 大雨の最中や翌日に川を見ると、 混濁した水が流れている。 この水はどこに行くのか?と言えば、 もちろん下流から海へを流れる。 この混濁した水には何が含まれているのか?といえば、 上流にあった砂利とか土とかだろう。 土にだけ焦点を絞ってみると、 土壌のアルミニウムが腐植を守る 土といえば(粘土)鉱物と有機物で、 有機物と言えば炭素を含んだ化合物で糖とかタンパクとか それらが分解された時に発生する有機酸等も有機物...

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不調なミカンの木からの漂白の落ち葉

佐賀のハウスミカンの栽培者の方向けに塩類集積等の話をしましたの後に栽培の様子を見に行った。 ハウス内で下記のような話題が挙がった。 最近、ミカンの落ち葉が土に還るまでの時間が遅くなっているように感じる。 その中で更に不調の木からの落ち葉は 白っぽいものが多くなっている。 調子の良い木であれば、 こんな感じで褐色になっている。 なぜ、落ち葉は土に還りにくくなったのだろう? なぜ、落ち葉の色が白くなってしまったのだろう。 この疑問に対する解答...

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リグニンの分解に関与する白色腐朽菌

木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ 前回の記事でおがくずを主成分とした堆肥を作りたければ、 キノコ栽培から学ぶと良いだろうということで、 共立出版から出版されているキノコとカビの生態学という本を購入した。 ということを記載した。 取り急ぎ、 枯れ木(倒木)がどのようなステップを経て分解されるのか?をまとめてみると、 最初に倒木の表面にあるちょっとした分解しやすい有機物が土壌の様々な微生物によって分解される。 ある程度分解されると残るのが木質...

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夏に活躍!C4回路の植物たち

スベリヒユの持つCAM回路 前回まででスベリヒユのもつCAM回路(CAM型光合成)についてを記載した。 ざっくりと書くと、 乾燥した環境において気孔を開いた際に葉内の水が過剰に蒸散されないための仕組みで、 乾燥ストレス下において非常に重要な機能と言える。 上の記事の更に一つ前の塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユで スベリヒユはC4回路(C4型光合成)も持つと記載した。 このC4回路はエノコロでも触れた。 エノコロを見て思い出す師の言葉 C4回路とい...

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スベリヒユの持つCAM回路

塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユ 先日の記事で 塩類集積を起こした土でスベリヒユが繁茂していた という内容を記載した。 スベリヒユを調べてみると、 C4回路とCAM回路といった周りの草とは異なる光合成をしていた ということがわかった。 この話を進める上で、 C4とCAMについて知る必要があるため触れておく。 逆順になるけれども、まずはCAM回路について。 そもそもCAMとは何か?というと、 ベンケイソウ型有機酸代謝のことでCrassulacean...

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