カテゴリー : 化学全般

今まで行った勉強会の内容は勉強会・講演のページをご覧ください。
栽培の勉強会の講師をご希望の方は下記の株式会社京都農販へお問い合わせください。
京都から日本の農業を支える 株式会社京都農販
ブログ内検索
 

リグニンの分解に関与する白色腐朽菌

木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ 前回の記事でおがくずを主成分とした堆肥を作りたければ、 キノコ栽培から学ぶと良いだろうということで、 共立出版から出版されているキノコとカビの生態学という本を購入した。 ということを記載した。 取り急ぎ、 枯れ木(倒木)がどのようなステップを経て分解されるのか?をまとめてみると、 最初に倒木の表面にあるちょっとした分解しやすい有機物が土壌の様々な微生物によって分解される。 ある程度分解されると残るのが木質...

Read More…

 

夏に活躍!C4回路の植物たち

スベリヒユの持つCAM回路 前回まででスベリヒユのもつCAM回路(CAM型光合成)についてを記載した。 ざっくりと書くと、 乾燥した環境において気孔を開いた際に葉内の水が過剰に蒸散されないための仕組みで、 乾燥ストレス下において非常に重要な機能と言える。 上の記事の更に一つ前の塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユで スベリヒユはC4回路(C4型光合成)も持つと記載した。 このC4回路はエノコロでも触れた。 エノコロを見て思い出す師の言葉 C4回路とい...

Read More…

 

スベリヒユの持つCAM回路

塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユ 先日の記事で 塩類集積を起こした土でスベリヒユが繁茂していた という内容を記載した。 スベリヒユを調べてみると、 C4回路とCAM回路といった周りの草とは異なる光合成をしていた ということがわかった。 この話を進める上で、 C4とCAMについて知る必要があるため触れておく。 逆順になるけれども、まずはCAM回路について。 そもそもCAMとは何か?というと、 ベンケイソウ型有機酸代謝のことでCrassulacean...

Read More…

 

蕎麦湯を飲んだ

先日、もりそばを食べた。 もりそば、ざるそばを食べる時に食後に蕎麦湯が出てくることが多く、 そばのつゆを蕎麦湯で薄めて飲むのが好きだ。 蕎麦湯といえば、 最近町でよく見かける立ち食いそば屋でそば特有の栄養素があるというポスターを見たので、 蕎麦湯を味わっている時にそば特有の栄養とは何だろう? とふと思い出したので調べてみた。 Rutin synthase in fava d’anta: purification and influence of stress...

Read More…

 

ヒルガオ科の強さに期待する

サツマイモの表面にできた苦い部分 前回の記事でサツマイモの傷口等に微生物が感染したら、 サツマイモ自身が猛毒のイポメアロマンを合成する という内容を記載した。 この猛毒を知る経緯で読んだ論文の中に、 /*******************************************************************/ 植物体を傷つけたときに分泌される白い乳液状ヤニ成分に、下剤、抗癌剤、抗生物質が報告されている /*********************...

Read More…

 

サツマイモの表面にできた苦い部分

ドクダミの葉にある抗菌・抗カビ性 前回の記事でドクダミの葉には抗菌・抗カビ性の物質が含まれていることがわかった。 上記の物質が含まれていることを知る経緯として、 ドクダミの抗菌性の物質の論文を発見して読んでみてのことだけれども、 この論文でドクダミ以外で興味深い記述があった。 興味深い個所を抜粋してみると、 /*************************************************************/ サツマイモ類は多くの生理活性物質を含んで...

Read More…

 

ドクダミの葉にある抗菌・抗カビ性

十薬ドクダミ 前回、ドクダミは地上部を刈り採って天日乾燥する。煎じて服用すれば便秘、痔、むくみ、高血圧、血液浄化、慢性鼻炎などに効果がある。 という内容を記載したわけだけれども、 ドクダミの葉には当然ながら他の植物にはない成分が含まれているから、 上記のような薬効が見られるわけで、 どのような成分が薬効があるのか?早速検索してみた。 検索の結果、 未利用植物の有効利用と調理科学への期待 日本調理科学学会誌 Vol. 41. No.3. 204〜209 (2008) [講...

Read More…

 

森の恵みの行き着く先

トチノキの実の灰あわせでトチノキの実にあるアク(サポニン)は灰汁に浸すことによって汁の方に溶け出す という技術により今まで食べれなかった高でんぷん質の食料の獲得に繋がった。 この話を聞いて思いつくのが、 灰といえば薪や炭の元はリグニン質多めの原料から加工したものだろ。 リグニンといえば合成に銅を含む微量要素の金属を利用するだろ。 リグニン合成と関与する多くの金属たち 植物の栄養として利用するこれらの金属は、 もともとは植物体を燃やした時に灰として残ることから...

Read More…

 

クチクラ層は何からできている?

一般展着剤の界面活性 展着剤の話題の時にクチクラ層という名称が何度も挙がった。 クチクラ層というのは植物系の教科書ではワックス層と表現されることが多く、 ワックスの特徴で撥水性ということになる。 界面活性作用を持つ展着剤を使用すると、 クチクラ層の持つ撥水性は幾分緩和されるわけだけれども、 そもそもクチクラ層は何の物質で構成されているか? という話題がほとんど挙がらない。 学部と院のどちらも植物系だったにも関わらず、 ふと思い返してみるとクチクラ層がなんであるか?と...

Read More…

 

一般展着剤の界面活性

前回の展着剤とは何だろうで残った話題の一般展着剤だけれども、 界面活性を利用して葉表面にある水を弾く性質を弱めて薬効のある成分が溶けている水分を長いあいだ留めておくようにする。 今回はこの界面活性について見ていくことにしよう。 界面活性といえば洗剤で利用される現象で、 ミセル形成を見ておくと良いだろう。 界面活性に関与する物質の特徴は、 片方は疎水性を持ち、もう片方は親水性を持つもので、 この特徴を持つ物質が水の中に大量に投入すると、 こんな感...

Read More…

 

展着剤とは何だろう

食酢の農薬的な使用の際には展着剤を 前回の記事で植物の葉の表面にはクチクラ層というワックス層があって大半の液体は弾いてしまう。 農薬や肥料分も水溶液なので一様に弾かれてしまう。 ※クチクラ層の特徴により一部例外あり 散布した農薬が弾かれないように展着剤というものを併用すると良い というのが前回の内容だった。 というわけで展着剤について見ていくことにする。 展着剤の定義は下記の通り /*******************************************...

Read More…

 

食酢の農薬的な使用の際には展着剤を

食酢と重曹 前回の食酢の農薬的な利用(アブラムシ等の防除)として利用する際は、 展着剤を一緒に混ぜておかないと、 アブラムシ等が食酢をかわして効果を発揮しない という話題が挙がった。 展着剤というのは今までの農薬の使用でも何度も話題に挙がった(ブログでは紹介していない)ので、 せっかくの機会なので展着剤に触れてみることにする。 まず、展着剤に触れる前に 植物の基本的な特徴に触れてみると、 植物の葉を横から見て、 葉の表面には水を弾くワックス層がある。 ...

Read More…

 

食酢と重曹

菜園ナビ公式イベント『楽しく学ぼう!第2弾 in 関東』で基肥の話をしましたで、 アース製薬の方が農薬についてのアレコレの話をされていたのですが、 様々な人が知ってほしい非常に有用な情報でした。 その中で特に印象的だったのが、 食酢と重曹の農薬っぽい利用がある。 食酢というのはCH3COOHで表される食用で利用できる酢酸である。 重曹というのはNaHCO3でこれまたベーキングパウダーにも利用されるもの。 酢酸は弱酸性を示し、 重曹、食酢の病害防除…/奈良県公式...

Read More…

 

米の美味しさの鍵は糊化

米は炊飯時に糊化される 前回の記事で炊飯時に発生する米の糊化は、 米の胚乳部分にあるデンプンが熱によって水素結合が切れ、 全体的にゆるくなったところでアミラーゼによってデンプンの断片化が開始される ということを知った。 この糊化だけれども、 実際のところはどうなっているのだろう?ということで、 前々回から紹介している論文を読んでみた。 米飯粒内の糊化進行過程の可視化 - 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online この論文...

Read More…

 

米は炊飯時に糊化される

今年も長野県栄村小滝集落のコメをいただきましたの続き 美味しいコメの指標として 炊き上がり時にご飯粒が立って光っているのがあるのだろうか? という疑問の元、 前回の記事で炊き込みに関しての研究論文を発見したというところで話は終了した。 その論文というのが、 米飯粒内の糊化進行過程の可視化 - 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online になる。 この論文に触れる前に糊化について見ておくと 米は水を吸った状態で加熱す...

Read More…

 

今年も長野県栄村小滝集落のコメをいただきました

昨年訪れた長野県栄村小滝集落で穫れたコメをいただきました。 台風でも倒伏しないイネ この地域のコメは上記のリンクの更に先のリンクにも記載されている通り、 コメの食味試験でほとんどお目見えしない超高得点を叩き出した地域で収穫されたもので、 実際に訪れてみて様々な感動があったところのコメでもあります。 早速なので、炊いて食してみた。 とりあえず炊く前 ※ご飯の輝きを表現したいために敢えて暗い撮影にしています これが炊いてみたもの。 ご飯が光っ...

Read More…

 

酵素の中の電子達

今回は前回の量子力学で生命の謎を解くの続きになるわけだけど、 酵素は本来はたくさんのエネルギーを使って物質を変化させるところを、 触媒反応で少ない反応で小さな物質に変えつつ、エネルギーを獲得する。 酵素には様々な種類があるため、 少しずつ明確化していくために有機物からエネルギーを獲得するための酸化還元系の酵素に焦点を絞る。 ミトコンドリアという糖から水と二酸化炭素に変えつつエネルギーを獲得する系において、 糖から少しずつ電子を取り出して、 電子伝達系でATPをたくさ...

Read More…

 

量子力学で生命の謎を解く

SBクリエイティブから出版された量子力学で生命の謎を解くという本を読んでいる。 量子力学という今まで一切触れてこず、全くの未知故、 序盤の方で記載されていた内容で既に衝撃だった。 何が衝撃だったか?といえば、 酵素の働きを量子力学で表現するとこんなにも鮮明になるのか! ということ。 酵素といえば、高校生物や生化学で下記のような内容を習う。 ざっくりとした物質になるけれども、 エネルギー(カロリー)を持つ物質があったとして、 たくさん高カロリーの物質から低カロ...

Read More…

 

元素118の新知識から金属酵素の働きを知る

星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人 38ページより引用 I-W系列と各微量要素 I-W系列を知ってから、微量要素についてのイメージがより鮮明となって、 各種金属酵素の働きを理解したい欲求が増えてきた。 まとまっている本はないか?と本屋で様々な生理学系の本を探してみたけれども見つからず… そんな中、 仕事用の本棚の整理をしていた時にふと目に付いた。 講談社ブルーバックスの元素118の新知識という本。 元素118の新知識|ブルーバックス|講談社BOO...

Read More…

 

蛇紋岩とニッケル

最近、再び蛇紋岩の話題が挙がる。 (玄武洞ミュージアムで撮影) 蛇紋岩で出来た山が近くにある田んぼ 蛇紋岩があるところといえば超苦鉄質岩に区分され、 読んで字のごとく苦土(マグネシウム)と鉄を多く含んでいる。 蛇紋岩地植物群 葉緑素の合成で苦土と同じぐらい大事なものは? 苦土と鉄を多く含んでいるということは、 栽培で大事な要素をふんだんに含んでいるのでとても良いじゃないか! ということになるけれども、 土壌の専門家は蛇紋岩の地質を良くは思わないらしい。 ...

Read More…