カテゴリー : 化学全般/page-1

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放線菌のカロテノイド生合成

前回の乳酸菌が合成するカロテノイドの記事では、ウシ生乳由来の乳酸菌が好気環境下において、酸化ストレス耐性としてカロテノイドを合成しているという研究報告に触れた。他にも何かあるか?と検索を続けていたら、高野英晃 - 微生物機能を誘発する環境因子群とその作用機構に関する研究 - 日本農学進歩賞(2015)という研究報告にたどり着いた。要約すると、土壌にいるグラム陽性細菌である放線菌(の一種)で、光を感知することによってカロテノイドの生産が促進された。放線菌は受光することによって、カロテノ...

 

乳酸菌が合成するカロテノイド

カロテノイドの先にあるものまでの記事で植物においてのカロテノイドの生合成とカロテノイドの代謝産物についてを見た。人体において、カロテノイドの摂取後の効果で有名なものはUser:Slashme - Drawn in BKchem, perl, inkscape, vim, パブリック・ドメイン, リンクによるβ-カロテン - WikipediaNEUROtiker (talk) - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによるβ-カロテンから...

 

鮭とイクラのカロテノイド

カロテノイドの理解を深める為には、カロテノイドに関わるものを網羅的に触れることが大事であるはず。カロテノイドの先にあるもの身近でカロテノイドが豊富に含まれているのが、鮭の切り身で見られる赤い色素だったりする。この赤い色素は、Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによるアスタキサンチンと呼ばれる色素であるらしい。アスタキサンチン - Wikipediaカロテノイドの生合成アスタキサン...

 

カロテノイドの先にあるもの

カロテノイド生合成阻害の除草剤を見るまでの記事で様々な視点からカロテノイドを見てきて、カロテノイドは植物動物問わず抗酸化作用に関わるので重要という内容を何度も触れた。健康的に生きる上でカロテノイドが大事だから蓄積するのだろうこのカロテノイドだけれども、植物では更に見るべき内容があり、その内容とはカロテノイドが植物ホルモンの前駆体になっているということ。例えば、akane700 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによるゼアキサ...

 

植物体内でカロテノイドを蓄積する場所

前回のカロテノイドの生合成の記事では、タイトル通り、カロテノイドの生合成を見た。次に気になるのが、植物体のどこでカロテノイドが合成されて、どこに蓄積されるか?だろう。再び、総説 花を彩るカロテノイド:その多様性と蓄積制御機構 - 園学研.(Hort. Res. (Japan)) 18 (4):335–347.2019を読んでみることにする。上記の総説の339ページに色素体における蓄積能力という節がある。カロテノイドは葉と花弁では蓄積される箇所は異なり、カロテノイドは葉緑体...

 

カロテノイドの生合成

健康的に生きる上でカロテノイドが大事だから蓄積するのだろうの記事で、植物が常に晒される太陽光の紫外線対策として合成されるカロテノイドは、動物が摂取すると免疫の恒常性の維持に関与するという内容を記載して、この内容からこれからの社会で絶対にカロテノイドの知見が重要になると思ったので、カロテノイドについてわかっている事を片っ端から触れたくなった。ウィルスによる感染症に対して我々は正しく恐れる程の知見があるか?カロテノイドというのは、fuaさんによる写真ACからの写真ニン...

 

健康的に生きる上でカロテノイドが大事だから蓄積するのだろう

農薬を使う必要がない野菜こそが健康に繋がるはずの記事までで香りに関することを見てきたけれども、黄色い色素のケルセチンに戻って再び色に戻る。最近注目しているものにカロテノイドとフラボノイドがある。きっかけは色々あるけれども、コトブキ園さんから恵壽卵を頂きましたの記事で、卵の黄身の鮮やかな色はカロテノイドに因るものということが再び気になったのが大きい。自然派の方々で卵の黄身の鮮やかさが人工的で嫌だという意見を時々見聞きするけれども、鮮やかさは餌の種類に因るもので、平飼い卵でも...

 

農薬を使う必要がない野菜こそが健康に繋がるはず

前回の農薬を使う必要がない野菜こそが美味しいはずの記事で、植物が食害昆虫や病原性微生物への耐性向上の為に貯め込む香り化合物(二糖配糖体)は、作物の品質において食味や香味を向上させる可能性が高いとされる。以前、植物の香気物質と健康の記事で、ゴボウの香気成分と健康について触れたが、今回話題の青葉アルコール等も健康で何か話題がないか?検索してみたら、倉恒弘彦著 みえてきた慢性疲労のメカニズムとその対処法 - 日本未病システム学会雑誌12(1):22-24,2006の中で疲労に伴う機能低下の改善...

 

農薬を使う必要がない野菜こそが美味しいはず

ふぉと忍者さんによる写真ACからの写真香り化合物の合成経路から見えてくることの記事までで見てみた香り化合物の青葉アルコールことヘキセノール等は最近は植物が食害昆虫や病原性微生物に対する耐性としての話題を頻繁に見かけるけれども、発見された当初は緑茶の良い香りとしてであった。以前、野菜の美味しさとは何だろう?香気の記事でも触れた通り、野菜に限らずどの食材でも香りというのは味を引き立たせる上で超重要な要素となっていて、鼻が詰まっている時に食べたものはあまり味を感じないというというのは有...

 

香り化合物の合成経路から見えてくること

ふぉと忍者さんによる写真ACからの写真前回の青葉アルコールが葉から揮発するまでの記事で、青葉アルコールではないが、葉の中で香り化合物は配糖体として蓄積されていて、損傷を受けたときに糖が外れて揮発するという研究報告があることを紹介した。これらを踏まえた上で、次に気になるのが、香り化合物がどのような経路で合成されるか?だろう。香り化合物はどの植物にも一律あるはずなのに、栽培者の腕によって食害されなかったり、食害が止められなかったりといった差があるわけで、栽培環境によって合成に差が...

 

青葉アルコールが葉から揮発するまで

J.Jさんによる写真ACからの写真前回の痛みは青葉の香りにのせて隣株に伝えるの記事で、ハスモンヨトウの食害を受けたトマトの葉から、青葉アルコール(ヘキセノール)という揮発物質が出て、隣の株が葉からそれを吸収すると、葉で糖を2つ付けて二糖配糖体にして貯蔵。その葉はハスモンヨトウに対して何らかの影響を与えるという研究内容があることを紹介した。この内容を踏まえて次に気になる事はおそらく、・青葉アルコールの揮発と吸収はどの植物にも備わっている機能なのか?・栽培方法によって揮発や吸...

 

痛みは青葉の香りにのせて隣株に伝える

黄色い色素ケルセチンの記事までで最近花の色に関与する色素に興味がある旨を記載しているが、色素を知るほど香りについても興味が湧くのが人の性。なんか良い読み物はないかな?と検索してみたら、植物が香り化合物を出す仕組み、吸う仕組み 単純拡散では説明がつかない - 化学と生物 Vol. 56, No. 2, 2018という解説にたどり着いた。内容について触れる前にタイトルを再度見てみると、香り化合物を出す仕組みというのはなんとなく想像できるけれども、吸う仕組みとはなんぞや?と疑問...

 

黄色い色素のケルセチン

前回のミヤコグサの花弁の色はなぜ珍しいのだろう?の記事で、ミヤコグサの花弁が基本が黄色で、所々に赤い箇所があるのは珍しいということで色素を調べてみたら、フラボン類のケルセチンとカロテノイドであることを知った。上記の内容を踏まえた上で、今回の話を始める。ケルセチンという黄色の色素はハチミツの成分でよく見かけるので、更に検索をしてみたら、寺尾純二 酸化ストレスを制御する食品機能成分の活性発現機構に関する総合研究 - 日本栄養・食糧学会誌 第68巻 第1号 3-11(2015)という研...

 

ミヤコグサの花弁の色はなぜ珍しいのだろう?

定期的に観察しているミヤコグサ群で旗弁(上の花弁)の縁が赤くなっている花を見かけた。ミヤコグサの花弁に数本の赤いすじの記事で花弁で黄と赤があるものは珍しいということに触れたけれども、縁が赤くなっているという現象もきっと珍しいのだろうなとこの花を見て思った。前回の花の色を決める4大色素の記事の内容を加味すると、なぜミヤコグサの花の色が珍しいのか?が見えてくるかもしれないので、ミヤコグサの花弁の色素について調べてみることにした。「ミヤコグサ + 色素」のキーワードで検索し...

 

花の色を決める4大色素

コトブキ園さんから恵壽卵を頂きましたの記事と、マメ科の黄色い花が鈴なりで開花している周辺の記事を踏まえつつ、acworksさんによる写真ACからの写真花蜜と花粉に含まれる成分周辺の記事で気になることがある。花蜜及び花粉には花の色に関与する成分が入っている。それらの成分がハチミツの色や香りに影響を与えていることは間違いなくて、色や香りが機能性を向上していることも間違いない。色素についてピックアップしてみると、例えば同じマメ科であっても、初...

 

コトブキ園さんから恵壽卵を頂きました

神奈川県相模原市のコトブキ園さんから恵壽卵(けいじゅらん)を頂きました。恵壽卵 | コトブキ園 神奈川県相模原市の養鶏場恵壽卵というのは、『女性のための卵』をコンセプトとし、日本の現代女性に不足している葉酸が豊富に含まれていることが特徴の卵です。植物にとっての葉酸卵は赤玉で、親から子への贈り物食欲を唆るような鮮やかなオレンジの黄身も特徴の一つの卵です。この鮮やかな色に関して、視覚的に美味しさを向上させる要因の一つであるが、人為的に色を向上さ...

 

ハナバチがサクラを巡回する理由としてプロポリスを挙げてみる

ハナバチはサクラの葉に蜜があることをどのように知っていくのだろうか?の記事までで、ミツバチを含むハナバチは花外蜜腺から蜜を吸うという前提で話を進めてきたけれども、上の写真で確実に花外蜜腺に口吻を刺しているか?を見れているわけではないので、そもそもの前提を疑ってかかる必要がある。もう一つの仮説として挙がるのが、プロポリスの材料として樹脂を集めている可能性を考える必要がある。※プロポリスというのは、ミツバチの巣の隙間を埋める封止材のことプロポリス - Wikipedia...

 

ハナバチはサクラの葉に蜜があることをどのように知っていくのだろうか?

前回の新緑のサクラの木の周りをハナバチが飛び回るの記事で、ハナバチがサクラの花外蜜腺付近に口吻を刺しているところを紹介した。ハナバチが花外蜜腺を利用しているか?はこの写真からでは確定できないけれども、ミツバチ研究の報告に花外蜜腺を利用しているという記述があったので、ハナバチは花外蜜腺を利用しているということで話を進める。ここで一つ気になったことが、花外蜜腺を一つの花の器官と見立てた時、葉が緑色の大きな花弁のような振る舞いをすることになる。話はミツバチを中心にして進...

 

花蜜にサポニンを含む花を咲かせる木があるらしい

山の生態についてかなり詳しい方から聞いた話で、養蜂で影響を与えるかわからないけれども、木の花で花蜜にサポニンを含むものがあるということを教えてもらった。サポニンといえば、By Tatsundo h - own work, GFDL-no-disclaimers, Linkトチノキ - Wikipediaトチノキの実の灰あわせの記事で、トチノキの実に含まれる毒のようなもので、トチノキを食したい時はアク抜きをするけれども、アク抜きによってサポニンが抜けて実が食べれ...

 

GABAが獲得免疫に与える影響を探る

前回のストレスは免疫の何が低下するのか?の記事で、ストレスを与えるとウィルス向けの獲得免疫である細胞性免疫の機能が低下する仕組みを見た。前回は軽く触れただけだが、細胞性免疫と体液性免疫の差が極端になると体液性免疫の方もアレルギーの方に向かい、免疫として使い物にならなくなる。それを踏まえた上で、前回の記事の末尾に記載した疑問のストレスを軽減するGABAの摂取は獲得免疫に対してどうなのだろう?という疑問を解消すべく、検索してみたら、ヒトへのガンマアミノ酪酸(GABA)投与によ...

 

腸管上皮細胞の糖鎖と腸内細菌叢の細菌たちの続き

腸管上皮細胞の糖鎖と腸内細菌叢の細菌たちの記事までで腸管上皮細胞の糖鎖の先端にあるシアル酸周辺の話題に触れてきた。話は再び、名古屋大学出版会から出版されている糖鎖生物学 生命現象と糖鎖情報の話題に戻る。ヒト大腸の腸内細菌叢でもっとも多く存在する嫌気性細菌でバクテロイデス・テタイオタオミクロンという細菌がいる。この細菌はエネルギー源や自身の糖鎖の構成材料として、Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる...

 

免疫の向上にオリゴ糖や発酵食品が重要な訳を探る

前回の免疫の向上には水溶性食物繊維が重要な役割を担っているはずに引き続き、再び名古屋大学出版会から出版されている糖鎖生物学 生命現象と糖鎖情報で興味深い話があったので紹介する。今回の話を始める前に糖鎖について整理しておくと、お茶で風邪予防の仕組みを見るでウィルスが細胞に感染する時、細胞の表面にある糖鎖というものをウィルスが認識して感染すると記載したけれども、糖鎖は病原体の感染だけではなく、体内の様々な情報のやり取りで活用されている。この糖鎖...

 

自然免疫を高める食品は何か?の続き

前回、自然免疫を高める食品は何か?という記事名で白血球の一種である好中球について触れた。いずれ触れるかは決めていないけれども、獲得免疫という免疫という言葉を聞いた時に頭に浮かぶ方の免疫でオプソニン化という現象(主に細菌)の後、好中球の働きが効率化されつつ活発になるので、自然免疫と獲得免疫のどちらでも好中球の働きは重要になる。オプソニン化 - Wikipedia上記の内容を踏まえた上で、前回の続きという位置づけで話を進めることにする。前回、好中球が体内に侵入してきた病原体に対して、...

 

自然免疫を高める食品は何か?

そもそも免疫とは何なのだろう?の記事で、免疫系の自然免疫と獲得免疫について触れた。最近の流れだと免疫向上の為に食事を見直そうという意図で紹介されるは獲得免疫の方が多いが、病原体の感染による死因を見ると、自然免疫に因るものだと見受けられる。今知るべきは自然免疫だろうということで、好中球の働きを調べてみることにした。論文の検索をしてみたところ、好中球機能異常による感染防御能の低下と炎症の誘発 Med. Mycol. J. Vol. 53, 123 - 128 2012...

 

そもそも免疫とは何なのだろう?

今年に入ってから、土の形成、特に腐植酸の形成にとってメイラード反応が重要ということで、メイラード反応の要である糖についてを知りたいと、糖に関する本を読んでいたら、大体の糖鎖の本の序盤に記載されていることを知った。糖とは何か?免疫を高める為に出来ることは何だろう?の記事にも記載したけれども、糖鎖というものはウィルスの感染にとっても重要な知見となってくる。何故ならば、糖がグリコシド結合によって形成された糖鎖は第三の生命情報と言われるだけあって、ウィルスも感染時にその情報を扱っている。...

 

ウィルスによる感染症に対して我々は正しく恐れる程の知見があるか?

これから記載する内容は専門家の立場ではなく、教養として細胞生物学がある素人のあがきのようなものだと思って欲しい。本題に入る前に好きな言葉の一つだけれども、知らずに怖がるよりも知って怖がる方が良いというものがある。これは地震等の防災でよく聞く言葉で、地震の発生パターンを知っていると、地震はより怖いものだと認知出来るけれども、知っている分だけ冷静になれるという意味があるように思っている。これは昨今の某ウィルスの流行騒動でも同じことが言える。世間で流れる情報は母集団が確定してい...

 

免疫の向上として春菊はどうだろう?

数日前にネットニュースでウィルスに感染したら体内ではどうなる?という記事が挙がっていた。記事はアクセスできなくなるかもしれないので、Wikipediaから参照すると、/*******************************************************/ウイルスや細菌学などの感染局所において生体側の応答としてスーパーオキサイドや一酸化窒素などラジカル分子が大量に生成し、細胞や核酸に傷害(変異など)を起こすことを初めて明らかにした。/***********...

 

免疫の向上の要は亜鉛かもしれない

抗体こと免疫グロブリンの産生にとって何が重要か?までの記事で、免疫の向上に最重要な要素は亜鉛である可能性が非常に高いことがわかった。合わせて、免疫を高める為に出来ることは何だろう?の記事で触れた内容で、人体において慢性的に亜鉛が欠乏しているとのこと。亜鉛が豊富に含まれていそうな食材を連想すると、海産物と豆がふと頭に浮かぶが、それと同時に畑作を続けることは難しいと海洋では窒素、リン酸や鉄が不足しているらしいの記事も同時に頭に浮かんだ。作物栽培での亜鉛欠乏について再び確認してみよ...

 

抗体こと免疫グロブリンの産生にとって何が重要か?

学生の頃に抗体こと免疫グロブリンのことを知り不思議に思った。体内に侵入してきたウィルス等を自然免疫が退治し、その断片を何らかの細胞が記憶し、次回同じ種類のウィルスが体内に侵入してきた時に速やかに抗体を合成し侵入者を速やかに排除する。この機構を獲得免疫と呼ぶらしいが、細胞が侵入者の一部を記憶出来るということが不思議でしょうがなかった?何故不思議だと思ったかといえば、抗体はDNAのみの情報から出来ると思い込んでいたので、記憶というのはDNAの書き換えを行っているのか?そんな簡単にDNAを...

 

免疫を高める為に出来ることは何だろう?

最近のウィルス流行の話題で、感染しないや感染していると考えて周りの人にうつさないことが大事と言われている。この対策として、うがい手洗いや咳のエチケット、栄養のあるものを食べて良く寝る、そして不要不急以外の外出をせず、人が密集する状況を作らないということが推奨されている。話は変わって、先日岩波書店から出版されているおしゃべりな糖という糖鎖生物学の読み物を読んでいたのだけれども、糖鎖生物学といえばウィルスの感染や免疫で重要な学問で、最近の情勢にとって道標になるような知見が...

 

クエン酸による食味の向上は安易に用いて良いものか?の続き

クエン酸による食味の向上は安易に用いて良いものか?の記事で、クエン酸や酢酸の土壌への散布は根酸と同じような働きだと見立てて、土壌の鉱物からミネラル(肥料では微量要素と呼ばれる)の溶脱を起こし、養分を根に積極的に吸収しているはずだと記載した。ここで合わせて土壌の鉱物は有限ではなく、過酷な栽培を続けていると当然劣化するので、栽培時のクエン酸散布が食味の向上等に繋がるからといって安易に行って良いものだろうか?と問題提示した。ここでもう一点別の視点から話を続けてみる。畑の土の土壌鉱物...

 

クエン酸による食味の向上は安易に用いて良いものか?

栽培中の作物にクエン酸溶液を散布すると発根促進や食味の向上に効果があるのか?という話題になった。おそらく上記の効果はあるのだろうけれども、この話に関して懸念していることがあるのでそれも合わせて触れることにしよう。合わせて、最近時々見聞きするとある農法で話題に挙がる酢酸の散布も合わせてみていく事にしよう。先にクエン酸と酢酸の共通点に触れておくと、どちらもブドウ糖(グルコース)を代謝している時に出てくる低分子の有機酸だ。有機酸の中では比較的に酸度が強いものになる。クエ...

 

米ぬかから学ぶ土のこと

ドンピエロさんによる写真ACからの写真味噌の熟成の過程から土の形成のヒントがあるはずの続き前回の記事では味噌の熟成中に常温にも関わらず速やかにメイラード反応が起こっている。メイラード反応といえば、土の形成における腐植の生成に関与している反応で、味噌の熟成を参考にすれば土の形成の重要な部分が見えてくるかもという内容を記載した。合わせて、ポリフェノール量の多い黒大豆では味噌の熟成が難しいという内容から、ポリフェノールもメイラード反応に影響を与えているのでは?と追記を加えた。味噌の熟成と...

 

味噌の熟成の過程から土の形成のヒントがあるはず

ドンピエロさんによる写真ACからの写真褐色の味噌を見ていたら、これって土作りそのものじゃないか!とふと頭に浮かび、整理の為に投稿することにした。白味噌はなぜ白い?の記事で味噌の褐色はメイラード反応に因るものだと紹介した。メイラード反応といえば、砂糖を熱し続けた時に出来るカラメルやはなたれ君さんによる写真ACからの写真焼き上がったパンのクラストカラー等がそれにあたり、高温により反応が促進されるというのが一般的だ。これを前提知識として、私が知る限りの味噌の製造を見てみると、最...

 

もち米の米粉は何に使う?

米粉のアミノ酸スコアが高いの記事に引き続き、米の栄養価の話を続ける。前回の内容で記載した考察が正しかったとして話を進めると、粘性に関与するタンパク質の合成量が少ない事になるわけで、米粉の中では何が粘性を担うのだろう?という疑問が生じる。ここで頭に浮かんだ内容が、Hamattiさんによる写真ACからの写真もち米の粘り気だった。もち米とうるち米の大きな違いは高校生物あたりで触れるけれども、胚乳に含まれるアミロース(デンプン)とアミロペクチンの構成比で決まり、...

 

花とミツバチの共進化、花の色

photolandさんによる写真ACからの写真花とミツバチの共進化と報酬の記事の続き前の記事では花は昆虫の為に花蜜を用意する。蜜を吸いにきた昆虫に花粉を運んでもらう為で、蜜が多すぎると昆虫は満たされて他の花には向かってくれず、少なすぎるとそもそも蜜を吸いにきてくれない。だから、植物は進化の過程のバイアスで絶妙な花蜜を生産するものが残ったはずだ。ここで再び、丸善出版株式会社 Jurgen Tautz著 ミツバチの世界 個を超えた驚きの行動を解くに記載されてい...

 

ハチミツ内での糖の働き

acworksさんによる写真ACからの写真ハチミツの美味しさを探る上でインベルターゼが重要であるはずの記事で、ハチミツ生成の際にインベルターゼという酵素で、ショ糖(スクロース)をブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)に転化して濃度を高めるという話題を記載した。還元性の高いフルクトースに関して、興味深い内容があったので紹介する。越後多嘉志著 総論 ハチミツの科学 調理科学Vol.26 No.1(1993)のフルクトースの特徴を読むと、水に対する溶解度が大き...

 

ハチミツの美味しさを探る上でインベルターゼが重要であるはず

acworksさんによる写真ACからの写真前回のハチミツの美味しさと各種糖の甘味度の続きハチミツに含まれる主要な糖は果糖(フルクトース:単糖)、ブドウ糖(グルコース:単糖)とショ糖(スクロース:二糖)で、果糖 ショ糖 ブドウ糖の順に甘いということがわかった。植物が光合成産物を体内に蓄積させるのが主にショ糖であり、ハチミツにはブドウ糖と果糖がたくさん含まれるということもあり、ハチミツの美味しさには糖の構成の他に知るべきことが見えてくる。そのうちの一つが、榎本俊樹 ハチミ...

 

ハチミツの美味しさと各種糖の甘味度

acworksさんによる写真ACからの写真ハチミツの美味しさの要因を探るの記事の続きで、ハチミツの美味しさとは何なのか?を追求してみることにした。キキくんさんによる写真ACからの写真ハチミツはどの植物(蜜源植物)の花から集めたか?によって味に違いが出るらしい。味の違いの要因にハチミツの大半を占める糖の構成が重要でありそうだ。ハチミツ内で重要視されている糖がショ糖(スクロース)、ブドウ糖(グルコース)とフルクトース(果糖)となっていた。他に単糖がいくつか...

 

酵母の細胞壁でβ-グルカンの他に

酵母の細胞壁の記事に引き続き、酵母の細胞壁についてを見る。酵母の細胞壁と糸状菌(キノコ)の細胞壁の違いが分かれば、話題の酵母エキスの価値が更にわかるかもしれない。前回は酵母の細胞壁の建築でいえば鉄筋に当たるβ-グルカンについて見た。β-グルカンは酵母と糸状菌(キノコ)で形が異なるらしい。この内容を踏まえた上で、中島佑 酵母のキチンはどのように生合成されるか - 化学と生物 Vol.38, No.11, 2000の冒頭に興味深い文章があったので抜粋する。/***...

 

酵母の細胞壁

前回の酵母β-グルカンを理解する為にグリコシド結合を見るで糖同士がどのように繋がっていくのかを見た。それを踏まえた上で酵母の細胞壁周りについて見ていくことにする。最初に酵母の細胞壁周辺の構造を見ていくと、※大矢禎一 門田裕志共著 酵母の細胞壁合成はどのように制御されているか - 化学と生物 Vol.35, No.2, 1997 85ページ 図1 出芽酵母の細胞壁の構造を引用酵母の細胞壁はβ-グルカン、マンノタンパク質で構成されていて、β-グルカンは鉄筋で、マンノタ...

 

酵母β-グルカンを理解する為にグリコシド結合を見る

様々な生物たちのβ-グルカンの記事で酵母のβ-グルカンを見始めることにした。その前に糖の還元性あたりの記事から頻繁に挙がるグリコシド結合を見ることにする。はじめに糖の還元性について復習しておくと、パブリック・ドメイン, リンク環状になった糖の1の箇所のアルデヒド基の部分が反応性が高いとされている。1位の炭素の下に緑色でOH基があるが、ここに他のOH基を持つ化合物、例えばエタノール(CH3OH)が英語版ウィキペディアのAxelBoldtさん - en...

 

様々な生物たちのβ-グルカン

HiCさんによる写真ACからの写真黒糖とショ糖再びの記事までで糖というわかっているように見せかけて実は超難関で何もわかっていないものについて、自身のメモという意味合いで整理し続けてみた。一旦黒糖から離れて、各地で話題に頻繁に話題に挙がるβ-グルカンについて再び触れてみることにしよう。β-グルカンについてあまり聞かないという方は発根促進の肥料のビール酵母を検索してみると良い。※検索のキーワードは「ビール酵母 肥料」で開発に関する検索結果が上位表示される。β-グルカン...

 

フルクトースとは?

acworksさんによる写真ACからの写真前回の黒糖とショ糖の記事の続きで、スクロース(ショ糖)に見ていくことにする。Don A. Carlson - Self-made with Inkscape and .svg glucose and fructose graphics from the CommonsこのW3C-unspecified ベクター画像はInkscapeで作成されました., CC 表示-継承 3.0, リンクによるスクロースはグルコース(ブドウ糖)...

 

黒糖とショ糖

最近あまり聞かなくなったが、某微生物資材のオプションとして、HiCさんによる写真ACからの写真糖蜜がある。※上の写真では粉末の黒砂糖栽培にとって有益かどうか関わらず、土壌の微生物層が豊かになるためには間隙が重要であって、某微生物資材が土の物理性がいまいちでもそこそこの成果が出るのは糖蜜によるものが大きいだろうと予想している。逆に微生物資材を使用せずに、糖蜜だけ使用すれば良いのではないだろうか?なんて思ったりもする。糖に触れ始めた今ならば、糖蜜の...

 

生命の誕生と粘土鉱物

前回のホルモース反応の記事で単純な構造のホルマリン(ホルムアルデヒド)溶液に触媒を加えると自然発生する反応によって炭素数が5の糖が生成される反応に触れた。この時の触媒は水酸化カルシウム(消石灰)であった。この話を見た時にふと思い出したことがある。そういえば、粘土鉱物は触媒として働いて、何らかの物質の合成に関与していたなと。というわけで、粘土鉱物が触媒として関与して有機物を合成している事例がないか?検索してみることにした。橋爪秀夫著 粘土基礎講座Ⅰ- 生命の誕生と粘土 - 粘...

 

ホルモース反応

探索のメモとして、ホルモース反応について触れておく。ホルモース反応はホルムアルデヒドから糖を合成する反応で、ホルムアルデヒド水溶液に石灰を混ぜた際に糖蜜に変化していたということで発見された。この反応は単純な構造のホルムアルデヒドから複雑な糖へ生物の酵素反応無しに反応が進む為、生物誕生の鍵を握る反応であると予想されている。Wereon - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによるホルムアルデヒドは生物体内でアミノ酸の代謝の際に自然に発生する物質である...

 

糖の還元性

前回の糖とは何か?の記事の続きで、糖の還元性について触れる。By Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Linkグルコース - Wikipedia先に還元糖であるグルコースを眺めてみる。上の形はピラノース型という環状の構造で、生物の教科書では綺麗な六角形で描かれることが多い。ピラノース - Wikipedia糖を理解する為にはピラノース型よりも前のBen; Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリ...

 

糖とは何か?

腐植酸の生成が酵素的褐変とメイラード反応によって行われるということに触れてから、ずっと理解したいことがあった。メイラード反応から土の形成を考えるメイラード反応は糖とアミノ酸の反応で、反応の説明文には還元性のある糖(還元糖)という表記から、糖とは何だろう?と気になりだした。解毒物質供給機能としての糖に記載したグルクロン酸を見ても、糖 = カロリーと見るべきではないのは自明で、糖の理解は土を含め、様々な現象の理解に繋がるはずだ。ということで、糖について掘り下げている本はないか...

 

解毒物質供給機能としての糖

acworksさんによる写真ACからの写真糖と聞いたら、甘くてカロリー源になるというイメージがある。ホットな領域で糖鎖科学の読み物あたりに触れると、糖が甘くてカロリー源だけではなく、他に重要な機能を果たしている可能性があることがひしひしと伝わってくる。例えば、朝倉書店から出版されている栄養機能化学第3版 栄養機能化学研究会編集の糖質のページを見ると、グルコース(ブドウ糖:光合成産物)の人体における機能として、・エネルギー供給機能(血流に載って各組織に糖を運搬)・エネル...


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