カテゴリー : 化学全般/page-1

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人と植物でビタミンKの使用は異なるものなんだな

ブロッコリは栄養豊富 前回、ブロッコリに含まれる栄養を調べてみたところ、 ビタミンKというものが豊富に含まれるという文章を見かけた。 ビタミンKを調べてみたら、 どうやらこれは光合成が行われる光化学系Ⅰ内の電子の運搬を担うキノンの一種であった。 光合成の明反応 光合成時の電子の運搬に関わる物質が、 人体ではどのように作用しているのか? 今回はそれを見ていこう。 ビタミンKは体内で消化されるとある酵素の補酵素となる。 この酵素はGlaタンパク質と呼ば...

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植物ではビタミンCの合成はどのように行われるか?

前回の遥か昔に植物が上陸にあたって獲得した過剰な受光対策で、 植物の葉にはビタミンCが含まれていることがわかった。 葉にビタミンCを蓄える意義は、 太陽光の受光量の調整を行うためである。 次に知りたいことと言えば、 ビタミンCことアスコルビン酸がどのような経路で合成されるかだろう。 水溶性ビタミン - 厚生労働省 226ページ目より引用 アスコルビン酸を見ると、 炭素(C)、水素(H)と酸素(O)でできた五炭糖のようなカルボン酸という表現で良いのだろうか? ...

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糠漬けの栄養に迫る

最近我が家では、 妻が漬物体験をしてきて、漬物の話題がよく挙がる。 漬物といえば、 漬けることで増える栄養素があったなと思い出した。 ちょうど食と健康、 特に食材の持つ各種栄養素が食材になる前にどのような役割を持っていたか? に興味があるので触れてみることにする。 その前に、 ぬか漬けに関して以前投稿した記事をリンクに張っておく。 糠漬けを探る 漬物は野菜の洗浄後に高濃度の食塩に漬けることで、 細胞膜の浸透圧を高め(?)、膜を破って内容物を染み出させる。 ...

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過酸化水素が自然に発生している個所はどこだろう?

青枯病の原因菌について調べてみたの記事までで、 多くの栽培者を悩ませる青枯病は芳香族カルボン酸 + 二価鉄 + 過酸化カルシウムの組み合わせで土壌消毒を行うと発生を抑制できるという県境結果が報告されたということを記載した。 過酸化カルシウムから過酸化水素が発生し、 その過酸化水素が二価鉄とのフェントン反応によって強力な活性酸素を発生させ、 その活性酸素に触れた青枯病の原因菌が死滅するという流れだ。 上記の組み合わせで 過酸化水素を施用するより過酸化カルシウムを施用した方が効果...

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アーモンドはビタミンEが豊富

アーモンドを食べた。 アーモンドは美味い。 やめるにやめられない。 アーモンドは高いから少量にしなければならないけれども、 アーモンドはやめられない。 前にある人が、 マメは人にとって大事なものが沢山含まれているから、 人はマメ食をやめることができないのだろう ともっともらしいことを言ってたことを思い出す。 ※アーモンドはマメ科ではなくバラ科なので上記の格言を利用する場合は注意が必要 アーモンド - Wikipedia アーモンドが入っていた袋には、 食物繊維...

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畦のタデの葉の紅色が目立つ

道の横にある水田の畦で、 やたらと紅葉した草が目立つ。 おそらくタデ科のギシギシだろう。 外葉の紅色が目立つ。 内葉は葉の縁がほんのり紅色になりつつある。 タデ科の草と言えば、 体内でシュウ酸という有機酸が多く合成され、 (土壌に対する影響は知らんけど)シュウ酸は還元剤として働く。 Fe(Ⅲ)をFe(Ⅱ)のように。 タデ科の草の活躍 還元剤は対象となる物質に電子を与える行為になる為、 葉にシュウ酸を溜め込むと電子が飛び交う機会が多...

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軟腐病対策としての乳酸菌由来の農薬

乳酸菌のことを調べていたら、 乳酸菌Lactobacillus plantarumを使った微生物農薬の開発 日本農薬学会誌 40(1), 12 日本農薬学会誌 という論文が引っかかった。 読んでみると、 ハクサイの軟腐病用の農薬として触れられていた。 対軟腐病 農薬と言えば、 作用機構が気になるところで読み進めてみる。 乳酸菌といえば、 By Photo Credit: Janice Haney CarrContent Providers(s): CDC/ ...

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ナメコの粘液

ナメコの味噌汁を飲んだ。 ナメコと言えばヌルヌルの食感のキノコだろう。 最近はキノコを知りたいという欲があるので、 シイタケの原木栽培と菌床栽培を見て サナギタケの胞子はどこにいる? いつものごとく、 まずは手元にある本から当たってみる。 市販のナメコはおがくず栽培した幼菌を袋詰したもので、 完全に傘を開いた成菌との形が大きくことなるらしい。 傘の粘液は生長すると失われ、色も淡色となる。 ※新ヤマケイポケットガイド きのこ | 山と溪谷社 152ページより...

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窒素欠乏下で奮闘する光合成細菌たち

栽培している者であれば一度は見聞きしたことがあるものに光合成細菌の話題があるだろう。 光合成は植物だけのものではなく、 細菌の中には太陽からの光を活用出来るものがたくさんいる。 By ja:User:NEON / User:NEON_ja - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 2.5, Link その内の一つが光合成細菌であって、 シアノバクテリア(藍藻)と呼ばれているものいる。 光合成細菌 - WIkipedia 藍藻 - Wikipedia シ...

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バリダマイシンA再び

酵母とトレハロースで菌の細胞内でのトレハロースの働きについて触れた。 トレハロースは菌が高ストレス環境におかれた際に、 細胞内でトレハロースを急ピッチで合成する。 トレハロースはエネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)をつなげて、 安定な形(エネルギー源として利用しないということ)にし、 高ストレス環境で生理的に重要な酵素等のタンパクの不活性に対して、 タンパクの間に入り込んで安定な状態にする。 という働きがあった。 菌が高ストレス環境から抜けるとトレハロースは速...

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酵母とトレハロース

植物とトレハロースに引き続き、トレハロースの話題を進める。 トレハロースというのはグルコースを2つα1-1結合でつなげた二糖で、 他の二糖を挙げてみるとショ糖(スクロース)も二糖に当たる。 スクロースはグルコースがα1-2結合で繋がったもので、トレハロースとは少し構造が異なる 糖の万能性 ショ糖と言えば、野菜や果物の甘味の話題でよく挙がる二糖だ。 揚げたニンジン、焼いたニンジンはなぜこんなにも甘いのだろう? 葉物野菜は寒さに触れて甘くなる なんでこのタイミングでトレハロー...

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植物とトレハロース

最近、酵母や菌根菌といった栽培中に目に見えない要素の話題が挙がることが増えた。 取り急ぎ概要の把握ということで酵母や菌の本を読んでみると、 ところどころで挙がってくるのがトレハロースという二糖の物質。 二糖 - Wikipedia トレハロースというのはグルコース2つがα1-1結合で繋がった二糖で、 バリダマイシンAという農薬の作用の際にも話題が挙がった。 バリダマイシンAという殺菌剤 バリダマイシンAの話題の時は、 菌のトレハロース分解酵素を阻害するという作用で、 菌...

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コケはどこから金属を調達するのか?

紐の上のコケたち 前回の記事で紐の上に生えたコケをマジマジと見てみた。 コケも光合成が出来るので、 光合成に必要な金属はどうしているのか? という疑問も挙げてみた。 これらを踏まえた上で本編に移る。 まずはコケの形態について触れてみる。 コケは紐の隙間にしっかりと根付いている。 根付くと書く通り、コケの根が紐の隙間に入り込んでいるのだろう。 ここで注目すべきはコケの根だろう。 コケの根は仮根と呼ばれ、根ではない。 自身の体を支えるだけで、...

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二酸化炭素濃縮後の有機酸は光合成以外でも使用されるか?

前回のC4型光合成の二酸化炭素濃縮では、 C4植物では二酸化炭素をリンゴ酸にするというCO2を濃縮して以後の光合成に利用するために蓄える という内容を記述した。 光合成の内容の一部としてリンゴ酸という名前を挙げたけれども、 リンゴ酸といえば、コムギで土壌中にアルミニウムがある場合に根から分泌させるという内容があった。 酸性土壌で生きる植物たち リンゴ酸がアルミニウムをキレートして、 アルミニウムの根に対する毒性をなくすというものだ。 コムギはC3植物なので、 二酸化...

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C4型光合成の二酸化炭素濃縮

前回の光合成速度の高い植物はどこにいる?の記事で、 C4型光合成回路(以下、C4回路と略す)を持つ植物らの光合成量が抜群に高い という内容を記載した。 先日からの光合成による大気中のCO2を固定する量を増やしたいという流れにおいてC4回路は外せないので、 今回の記事で改めてみることにした。 以前、夏に活躍!C4回路の植物たちという記事で、 C4植物はC3植物が行うような光合成を行いつつ、 吸収した二酸化炭素の一部を有機酸の形にして貯蔵する という内容を記載した。 ...

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重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄

光合成の明反応-後編までの記事で 植物は太陽光を受光することで光合成を行うわけだけれども、 その光合成という反応において最も注目されているのが電子の移動であって、 その電子の移動には多くの鉄(特に二価鉄)が必要とされることがわかった。 ※実際には鉄を含むタンパク質 鉄はFe2+とFe3+の状態をとり、 二価鉄は前者のFe2+の方を指す。 プラスが一つ少ない、つまりは電子e-が一つ多い。 鉄は電子を受け取りやすく離しやすいという特徴があるため、 鉄は電子の運搬に関わる。 ...

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光合成の明反応-後編

光合成の明反応-前編 前回、光合成の明反応の詳細を見て、 水から電子を取り出して、その電子の動きを見つつ、 各所で動いている物質のことを見た。 とはいっても、 すべてを見たわけではないので、 今回は残りを見ていく。 はじめに図の中央にあるシトクロムb6fを見ると、 この個所はシトクロムがたくさんある場所で、 シトクロムというのは、 酸化還元機能を持つヘム鉄を含有するヘムタンパク質である。 シトクロム - Wikipedia ヘムは By NE...

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光合成の明反応-前編

先日の畑作を続けることは難しいという記事の前編と後編で、 畑作を続けることで起こりうる秀品率の低下を光合成の生産量の低下と免疫の低下の2つの要素に分け、 後者の免疫(防御も含む)の方を触れた。 免疫や防御は芳香族のアミノ酸が重要な要素になっていて、 芳香族のアミノ酸を活用する為にいくつかの金属酵素を挙げた。 この時挙げた金属酵素は、 あまりに微量なため、施肥時に気にすることはないけれども、 土壌にある量は地質に大きく依存しているため、 場所によってはやくになくなるのでは?...

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酵母エキス入り肥料の効果

酸素供給剤を試した方からを投稿した時、 SNS経由でビール酵母でも同じ効果がありますというコメントがありました。 実際には前者は酸素の供給で、 後者は何らかの発根促進であるはずだから、 本質的には違うことを見ていることになるのだけれども、 それはまぁ良しとしておこう。 この話以外でも酵母入りの肥料を使って秀品率が高くなったという話を時々聞く。 酵母肥料がハマった時は作物の発根量が増える。 これは一体どういうことなのだろう?と背景を調べてみたところ、 ビール酵母細胞壁...

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好気性メタン資化性菌によるメタンの酸化

そのままでも発火しても温室効果ガスのメタンの続き 有機物が嫌気的な環境におかれると、 最終的にメタンになるという話を記載した。 メタンはそのままは非常に強力な温室効果ガスで、 発火させると二酸化炭素を排出する。 このメタンを調べる時に 解説 メタン生成と嫌気メタン酸化の酵素化学 化学と生物 Vol. 52, No. 5, 2014 を読んだのだけれども、 冒頭に下記が記載されていた。 /****************************************...

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そのままでも発火しても温室効果ガスのメタン

前回の雨と川の作用で有機物が海底へ運ばれるで 海底という低温、嫌気と高圧の環境でメタンハイドレートが生成される という内容を記載した。 メタンハイドレートはそのうち触れるとして、 今回はメタンそのものに触れておくことにする。 By Ben Mills - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link メタン - Wikipedia メタンというのは化学式がCH4の気体で、 都市ガスの主成分として利用される。 ガスということで燃やすために利用され、...

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雨と川の作用で有機物が海底へ運ばれる

太古の国王も洪水に悩んでたんだってよ 大雨の最中や翌日に川を見ると、 混濁した水が流れている。 この水はどこに行くのか?と言えば、 もちろん下流から海へを流れる。 この混濁した水には何が含まれているのか?といえば、 上流にあった砂利とか土とかだろう。 土にだけ焦点を絞ってみると、 土壌のアルミニウムが腐植を守る 土といえば(粘土)鉱物と有機物で、 有機物と言えば炭素を含んだ化合物で糖とかタンパクとか それらが分解された時に発生する有機酸等も有機物...

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不調なミカンの木からの漂白の落ち葉

佐賀のハウスミカンの栽培者の方向けに塩類集積等の話をしましたの後に栽培の様子を見に行った。 ハウス内で下記のような話題が挙がった。 最近、ミカンの落ち葉が土に還るまでの時間が遅くなっているように感じる。 その中で更に不調の木からの落ち葉は 白っぽいものが多くなっている。 調子の良い木であれば、 こんな感じで褐色になっている。 なぜ、落ち葉は土に還りにくくなったのだろう? なぜ、落ち葉の色が白くなってしまったのだろう。 この疑問に対する解答...

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リグニンの分解に関与する白色腐朽菌

木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ 前回の記事でおがくずを主成分とした堆肥を作りたければ、 キノコ栽培から学ぶと良いだろうということで、 共立出版から出版されているキノコとカビの生態学という本を購入した。 ということを記載した。 取り急ぎ、 枯れ木(倒木)がどのようなステップを経て分解されるのか?をまとめてみると、 最初に倒木の表面にあるちょっとした分解しやすい有機物が土壌の様々な微生物によって分解される。 ある程度分解されると残るのが木質...

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夏に活躍!C4回路の植物たち

スベリヒユの持つCAM回路 前回まででスベリヒユのもつCAM回路(CAM型光合成)についてを記載した。 ざっくりと書くと、 乾燥した環境において気孔を開いた際に葉内の水が過剰に蒸散されないための仕組みで、 乾燥ストレス下において非常に重要な機能と言える。 上の記事の更に一つ前の塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユで スベリヒユはC4回路(C4型光合成)も持つと記載した。 このC4回路はエノコロでも触れた。 エノコロを見て思い出す師の言葉 C4回路とい...

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スベリヒユの持つCAM回路

塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユ 先日の記事で 塩類集積を起こした土でスベリヒユが繁茂していた という内容を記載した。 スベリヒユを調べてみると、 C4回路とCAM回路といった周りの草とは異なる光合成をしていた ということがわかった。 この話を進める上で、 C4とCAMについて知る必要があるため触れておく。 逆順になるけれども、まずはCAM回路について。 そもそもCAMとは何か?というと、 ベンケイソウ型有機酸代謝のことでCrassulacean...

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蕎麦湯を飲んだ

先日、もりそばを食べた。 もりそば、ざるそばを食べる時に食後に蕎麦湯が出てくることが多く、 そばのつゆを蕎麦湯で薄めて飲むのが好きだ。 蕎麦湯といえば、 最近町でよく見かける立ち食いそば屋でそば特有の栄養素があるというポスターを見たので、 蕎麦湯を味わっている時にそば特有の栄養とは何だろう? とふと思い出したので調べてみた。 Rutin synthase in fava d’anta: purification and influence of stress...

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ヒルガオ科の強さに期待する

サツマイモの表面にできた苦い部分 前回の記事でサツマイモの傷口等に微生物が感染したら、 サツマイモ自身が猛毒のイポメアロマンを合成する という内容を記載した。 この猛毒を知る経緯で読んだ論文の中に、 /*******************************************************************/ 植物体を傷つけたときに分泌される白い乳液状ヤニ成分に、下剤、抗癌剤、抗生物質が報告されている /*********************...

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サツマイモの表面にできた苦い部分

ドクダミの葉にある抗菌・抗カビ性 前回の記事でドクダミの葉には抗菌・抗カビ性の物質が含まれていることがわかった。 上記の物質が含まれていることを知る経緯として、 ドクダミの抗菌性の物質の論文を発見して読んでみてのことだけれども、 この論文でドクダミ以外で興味深い記述があった。 興味深い個所を抜粋してみると、 /*************************************************************/ サツマイモ類は多くの生理活性物質を含んで...

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ドクダミの葉にある抗菌・抗カビ性

十薬ドクダミ 前回、ドクダミは地上部を刈り採って天日乾燥する。煎じて服用すれば便秘、痔、むくみ、高血圧、血液浄化、慢性鼻炎などに効果がある。 という内容を記載したわけだけれども、 ドクダミの葉には当然ながら他の植物にはない成分が含まれているから、 上記のような薬効が見られるわけで、 どのような成分が薬効があるのか?早速検索してみた。 検索の結果、 未利用植物の有効利用と調理科学への期待 日本調理科学学会誌 Vol. 41. No.3. 204〜209 (2008) [講...

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森の恵みの行き着く先

トチノキの実の灰あわせでトチノキの実にあるアク(サポニン)は灰汁に浸すことによって汁の方に溶け出す という技術により今まで食べれなかった高でんぷん質の食料の獲得に繋がった。 この話を聞いて思いつくのが、 灰といえば薪や炭の元はリグニン質多めの原料から加工したものだろ。 リグニンといえば合成に銅を含む微量要素の金属を利用するだろ。 リグニン合成と関与する多くの金属たち 植物の栄養として利用するこれらの金属は、 もともとは植物体を燃やした時に灰として残ることから...

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クチクラ層は何からできている?

一般展着剤の界面活性 展着剤の話題の時にクチクラ層という名称が何度も挙がった。 クチクラ層というのは植物系の教科書ではワックス層と表現されることが多く、 ワックスの特徴で撥水性ということになる。 界面活性作用を持つ展着剤を使用すると、 クチクラ層の持つ撥水性は幾分緩和されるわけだけれども、 そもそもクチクラ層は何の物質で構成されているか? という話題がほとんど挙がらない。 学部と院のどちらも植物系だったにも関わらず、 ふと思い返してみるとクチクラ層がなんであるか?と...

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一般展着剤の界面活性

前回の展着剤とは何だろうで残った話題の一般展着剤だけれども、 界面活性を利用して葉表面にある水を弾く性質を弱めて薬効のある成分が溶けている水分を長いあいだ留めておくようにする。 今回はこの界面活性について見ていくことにしよう。 界面活性といえば洗剤で利用される現象で、 ミセル形成を見ておくと良いだろう。 界面活性に関与する物質の特徴は、 片方は疎水性を持ち、もう片方は親水性を持つもので、 この特徴を持つ物質が水の中に大量に投入すると、 こんな感...

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展着剤とは何だろう

食酢の農薬的な使用の際には展着剤を 前回の記事で植物の葉の表面にはクチクラ層というワックス層があって大半の液体は弾いてしまう。 農薬や肥料分も水溶液なので一様に弾かれてしまう。 ※クチクラ層の特徴により一部例外あり 散布した農薬が弾かれないように展着剤というものを併用すると良い というのが前回の内容だった。 というわけで展着剤について見ていくことにする。 展着剤の定義は下記の通り /*******************************************...

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食酢の農薬的な使用の際には展着剤を

食酢と重曹 前回の食酢の農薬的な利用(アブラムシ等の防除)として利用する際は、 展着剤を一緒に混ぜておかないと、 アブラムシ等が食酢をかわして効果を発揮しない という話題が挙がった。 展着剤というのは今までの農薬の使用でも何度も話題に挙がった(ブログでは紹介していない)ので、 せっかくの機会なので展着剤に触れてみることにする。 まず、展着剤に触れる前に 植物の基本的な特徴に触れてみると、 植物の葉を横から見て、 葉の表面には水を弾くワックス層がある。 ...

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食酢と重曹

菜園ナビ公式イベント『楽しく学ぼう!第2弾 in 関東』で基肥の話をしましたで、 アース製薬の方が農薬についてのアレコレの話をされていたのですが、 様々な人が知ってほしい非常に有用な情報でした。 その中で特に印象的だったのが、 食酢と重曹の農薬っぽい利用がある。 食酢というのはCH3COOHで表される食用で利用できる酢酸である。 重曹というのはNaHCO3でこれまたベーキングパウダーにも利用されるもの。 酢酸は弱酸性を示し、 重曹、食酢の病害防除…/奈良県公式...

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米の美味しさの鍵は糊化

米は炊飯時に糊化される 前回の記事で炊飯時に発生する米の糊化は、 米の胚乳部分にあるデンプンが熱によって水素結合が切れ、 全体的にゆるくなったところでアミラーゼによってデンプンの断片化が開始される ということを知った。 この糊化だけれども、 実際のところはどうなっているのだろう?ということで、 前々回から紹介している論文を読んでみた。 米飯粒内の糊化進行過程の可視化 - 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online この論文...

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米は炊飯時に糊化される

今年も長野県栄村小滝集落のコメをいただきましたの続き 美味しいコメの指標として 炊き上がり時にご飯粒が立って光っているのがあるのだろうか? という疑問の元、 前回の記事で炊き込みに関しての研究論文を発見したというところで話は終了した。 その論文というのが、 米飯粒内の糊化進行過程の可視化 - 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online になる。 この論文に触れる前に糊化について見ておくと 米は水を吸った状態で加熱す...

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今年も長野県栄村小滝集落のコメをいただきました

昨年訪れた長野県栄村小滝集落で穫れたコメをいただきました。 台風でも倒伏しないイネ この地域のコメは上記のリンクの更に先のリンクにも記載されている通り、 コメの食味試験でほとんどお目見えしない超高得点を叩き出した地域で収穫されたもので、 実際に訪れてみて様々な感動があったところのコメでもあります。 早速なので、炊いて食してみた。 とりあえず炊く前 ※ご飯の輝きを表現したいために敢えて暗い撮影にしています これが炊いてみたもの。 ご飯が光っ...

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酵素の中の電子達

今回は前回の量子力学で生命の謎を解くの続きになるわけだけど、 酵素は本来はたくさんのエネルギーを使って物質を変化させるところを、 触媒反応で少ない反応で小さな物質に変えつつ、エネルギーを獲得する。 酵素には様々な種類があるため、 少しずつ明確化していくために有機物からエネルギーを獲得するための酸化還元系の酵素に焦点を絞る。 ミトコンドリアという糖から水と二酸化炭素に変えつつエネルギーを獲得する系において、 糖から少しずつ電子を取り出して、 電子伝達系でATPをたくさ...

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量子力学で生命の謎を解く

SBクリエイティブから出版された量子力学で生命の謎を解くという本を読んでいる。 量子力学という今まで一切触れてこず、全くの未知故、 序盤の方で記載されていた内容で既に衝撃だった。 何が衝撃だったか?といえば、 酵素の働きを量子力学で表現するとこんなにも鮮明になるのか! ということ。 酵素といえば、高校生物や生化学で下記のような内容を習う。 ざっくりとした物質になるけれども、 エネルギー(カロリー)を持つ物質があったとして、 たくさん高カロリーの物質から低カロ...

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元素118の新知識から金属酵素の働きを知る

星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人 38ページより引用 I-W系列と各微量要素 I-W系列を知ってから、微量要素についてのイメージがより鮮明となって、 各種金属酵素の働きを理解したい欲求が増えてきた。 まとまっている本はないか?と本屋で様々な生理学系の本を探してみたけれども見つからず… そんな中、 仕事用の本棚の整理をしていた時にふと目に付いた。 講談社ブルーバックスの元素118の新知識という本。 元素118の新知識|ブルーバックス|講談社BOO...

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蛇紋岩とニッケル

最近、再び蛇紋岩の話題が挙がる。 (玄武洞ミュージアムで撮影) 蛇紋岩で出来た山が近くにある田んぼ 蛇紋岩があるところといえば超苦鉄質岩に区分され、 読んで字のごとく苦土(マグネシウム)と鉄を多く含んでいる。 蛇紋岩地植物群 葉緑素の合成で苦土と同じぐらい大事なものは? 苦土と鉄を多く含んでいるということは、 栽培で大事な要素をふんだんに含んでいるのでとても良いじゃないか! ということになるけれども、 土壌の専門家は蛇紋岩の地質を良くは思わないらしい。 ...

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酸アミド系殺菌剤ペンチオピラド

2年前に京都市内の某所で、発生してしまったら止めることの出来ないと考えられていた黒腐れ菌核病を肥料と農薬の組み合わせて侵攻を止めた話があった。 京都市内で起こったすごいこと 侵攻を止めた背景に 黒腐れ菌核病の原因菌である糸状菌が低いpHで活発になるという情報があったため、 生理的塩基性肥料を用いて土壌のpHを高めて原因菌を苦手な環境に追い込み、 弱体化したところでペンチオピラドという殺菌剤を使用して伝染を止めた。 最近も有効成分がペンチオピラドの農薬の話題がちらほらと挙がるの...

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バリダマイシンAのポテンシャル

前回挙げたバリダマイシンAというトレハロースの分解阻害の農薬だけど、 先日、とある農薬会社のサイトで興味深い記述を見つけた。 バリダマイシンAという殺菌剤 今回はその記述を紹介する。 先日、対軟腐病の記事で植物自身の免疫を刺激することができるプラントアクティベータという農薬の話題が挙がり、 プラントアクティベータの作用があるものとしてプロベナゾールが挙がった。 防御の植物ホルモン、サリチル酸 プロベナゾールの推定作用点を見ると Dr.(ドクター)岩田の...

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バリダマイシンAという殺菌剤

最近よく聞く農薬でバリダマイシンAというものがある。 ネギやニラといった地上部だけカット収穫して、根を残して再生したところで再び収穫するような作物で、 カット収穫後に消毒という意味合いとして使用するという話をよく聞く。 話題に挙がったら可能な限り調べておくのが当サイトの方針なので、 今回も例外なくバリダマイシンAを調べておく。 はじめに構造を見ておくと、 バリダマイシンA Ⅰ.評価対象農薬の概要 - 環境省より引用 3個の六炭糖が炭素-窒素結合?とグリコシド結合...

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殺菌剤の標的とSH酵素阻害

マンゼブ Ⅰ.評価対象農薬の概要 - 環境省より引用 前回の亜鉛を含む農薬の作用をI-W系列から考えてみるで亜鉛を含むマンゼブという農薬を見て、 実際の作用の話に入る前に金属酵素全般の話を書いた。 マンゼブの作用を改めて記載すると、 ジチオカーバメート系の殺菌剤であり、SH酵素や金属酵素を阻害することにより殺菌活性を有すると考えられている ということだった。 とりあえず、SH酵素阻害から触れてみることにする。 SH酵素阻害と言えば、 銅を含んだ農薬のボルドー液の際...

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葉にアントシアニンを溜めるキャベツたち

葉がうっすらピンクのキャベツに遭遇。 慣習的な判断だと寒さの障害で葉にアントシアニンが蓄積した。 ということが多い。 周辺のキャベツは一律一緒の条件で寒さにあたるはずだけど、 アントシアニンが蓄積しているのは、どちらかというとこじんまりとしたキャベツに多い。 最近、連日アントシアニンの蓄積について記載したけれども、 アントシアニンの蓄積は明反応 暗反応の状態になった時に生じるもの。 葉でアントシアニンを蓄積させる意味 どちらかというとこじんまりとしたキャベツの方が寒...

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果実の熟成と活性酸素の働き

イチゴの果実形成で蓄積するアントシアニンまでの記事で、 アントシアニンの蓄積は水から電子を取り出す明反応 二酸化炭素を糖に変換する暗反応の関係になった時、 行き場をなくした電子が活性酸素となり組織に蓄積する際に、 活性酸素を抑えるためにアントシアニンが合成される という説が有力であることを記載した。 それは熟成中の果実の着色でも同じことが言える。 果実と活性酸素と言えば、 熟成中の光合成量の調整以外に気になることがある。 それは、 果実内発芽から見える...

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イチゴの果実形成で蓄積するアントシアニン

葉でアントシアニンを蓄積させる意味で寒い時に葉にアントシアニンが蓄積するのは、 光合成が明反応 暗反応の状態になり、 明反応で得た電子の余剰によって活性酸素が過剰になり、 活性酸素を抑えるために抗酸化物質であるアントシアニンを合成し抑制する。 アントシアニンは色素であるため、太陽の光に対するフィルターにもなり、明反応の量を減らす。 ということが現在の主流の考え方であることがわかった。 これを踏まえて、 果実の方のアントシアニンの蓄積の方も見ていきたい。 ...

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